2022年のトップビューティトレンドのまとめに、グレーズドドーナツのようなネイルと「クリーンガール」のメイクが登場したが、この先どれが生き残るのか、将来を見据えるときが来たようだ。
Pinterestやインスタグラムを含むソーシャルプラットフォームは、2023年に向けて何がまだ上昇中かを判断すべく、自社データを活用している。2022年12月に2023年の「Pinterest Predicts(Pinterestの予想)」レポートを発表したPinterestは、2022年に成長を維持した美容検索キーワードに注目し、2023年も引き続き関心を集める勢いがあるものを判断した。一方、インスタグラムはWGSNと提携して、来年の関心事についてZ世代のユーザーを調査している。
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プラットフォームは、これらのトレンドを広告主の指針として利用している。たとえばPinterestは「トレンドバッジ(Trend Badge)」を作成した。これは、Pinterestでファッションおよびビューティクリエイターリードを務めるマルタ・トプラン氏によると「広告主が既定のトレンドをどのように利用しているかを示すピン内のバナー」である。
「昨年、エスティローダー(Estée Lauder)は、トレンドバッジを取得した最初のブランドで、Pinterest Predictsのトレンドである『スキニマリズム』を活用している」と彼女は述べた。「人々は計画を立てるためにPinterestに来る。したがって、当社が予測するトレンドを広告主が支持すれば、(その広告は)長く続き、ブランドのためにかなりうまく作用する」。
以下では、2023年に注目すべき美容カテゴリーをいくつか紹介する。
スカルプケア
2022年、大きな投資とM&A資金を受けたカテゴリーがスカルプケアとヘアケアの「スキンケア化」だ。Pinterestのデータによると、2023年も引き続き大きな注目を浴びるだろう。2022年に「頭皮マッサージ法」の検索は55%上昇し、「クリーンスカルプ」も55%伸びた。育毛も関心が高く、「育毛のためのナチュラルヘアマスク」の検索は80%増となった。そのほかの頭皮の悩みとしては、頭皮の乾燥があり、トリートメントの検索が70%、ビルドアップの検索が45%増加している。
日焼け止め
日焼け止めの頻繁な使用は、スキンケアのトレンドから長期的なムーブメントになりつつある。インスタグラムのレポートのデータによると、Z世代の調査回答者の3人にふたりが、日焼けや「異常気象」から肌を守るスキンケアや美容製品を購入する予定だと答えている。
カラフルなメイクとヘア
テックプラットフォームによると、ドラマ『ユーフォリア/EUPHORIA』 効果のパワーと、2022年に登場したカラフルな新しい美容ブランドの登場によって、表現力豊かなビューティルックが上昇の一途をたどっている。
インスタグラムの調査では、「Z世代の消費者は、美の感覚を増強するよりも、自分の個性を表現するためにメイクアップを使用する傾向が多い」。同プラットフォームは、この世代では「実験的で表現力豊かなメイクアップ・ルック」が増えるだろうと予測している。
またPinterestのデータでは、パンデミックが始まった頃に流行したカラフルな毛髪染料のトレンドは健在で、特にツートンカラーの髪への関心が高まっていることがわかった。増加傾向にある検索キーワードとしては、「青と黒の三つ編み(215%増)」、「ラベンダーとブロンドの髪(150%増)」、「ピンクとラベンダーの髪(345%増)」、「ブラウンからピンクのバレイヤージュ(280%増)」、「マルチトーンのヘアカラー(135%増)」などがある。
短めのネイル
一日中タイピングをしなければならないネイルアートファンは、このトレンドにほっとするかもしれない。カーダシアン家のようなセレブリティが超ロングネイルのトレンドを牽引してきたが、より多くのPinterestユーザーは、もっと扱いやすい代替品を求めている。2022年のロングネイルのトレンドのさらに短いネイルのバージョンの検索が増加している。「マイクロフレンチネイル」は同プラットフォームで235%増、「ショートスティレットネイル」は80%増となっている。
ボブとショートヘア
長年憶測がなされてきたが、2023年はついに実際にボブのカムバックの年となるかもしれない。「バッサリカットしたボブ」の検索は550%増である。またショートヘアの検索も全体的に増加している。「短い三つ編みのヘアスタイル」は45%増、そして常に論争の的となる「超短い前髪」は110%増となった。
LIZ FLORA(翻訳:Maya Kishida 編集:山岸祐加子)