2023年1月24日、松屋の新商品『ボロネーゼソースハンバーグ』が販売開始となった。価格はサラダ付きのセットが830円、目玉焼きを追加した『ボロネーゼソースエッグハンバーグ定食』が880円となっている。
さて、発売日当日の朝イチで『ボロネーゼソースハンバーグ』を食べて来た記者は、いま非常に困ってしまっている。なぜならあまりにも欠点が無さ過ぎて、どのようにこの記事を書けばいいか迷走しているからだ。
・欠点が見当たらない
出だしから申し上げてしまうと『ボロネーゼソースハンバーグ』は非常に美味しい。「松屋史上最高や!」というほど感動的ではないものの「まあこれを食べてダメな人は松屋が向いてないんだろうな」と思えるほどには仕上がっている。松屋によれば、
「ひき肉とトマト、玉ねぎなどの野菜を煮込んだ松屋特製ボロネーゼソースは “チーズボロネーゼ牛めし” 登場時よりさらにごはんに合うソースにパワーアップ。旨味たっぷりジューシーなハンバーグにさらにお肉のソースがかかった贅沢なメニューに仕上げました」
……とのこと。これまた松屋の仰る通りで、少なくともボロネーゼの部分は「チーズボロネーゼ牛めし」よりグレードダウンしていなかった。要するに松屋の得意とする「にんにくの効いたソースでメシを食わせる系のメニュー」と言っていいだろう。
・これまでのいいとこ取り
さらに言えば肝心のハンバーグがかなりウマかったため、真面目に欠点が見当たらない。ハンバーグは「ビーフハンバーグステーキ」の流れをくむ “粗挽きゴリゴリ系” の食感で、しっかりと「肉食ってるな~」と感じられた(ビーフ100%ではないけど)。
また、ボロネーゼソースはごはんと一緒に食べるオプションにもなっており「みなさん、こういうのがお好きなんですよね?」と松屋に見透かされている気分である。ごはんがススムくん系のメニューとしても『ボロネーゼソースハンバーグ』は隙が見当たらない。
要するに『ボロネーゼソースハンバーグ』は「うまトマハンバーグ」「チーズボロネーゼ牛めし」「ビーフハンバーグステーキ」などなど、これまでの成功体験をいいとこ取りしたメニューである。先述の通り「これがダメなら松屋が向いていない」と言うしかないだろう。
逆にこれだけ欠点がないのにもかかわらず「ごろチキ」や「豆腐チゲ」ほど感動しなかったことは不思議だが、それを言うのは野暮というもの。松屋の『ボロネーゼソースハンバーグ』は非常に完成度の高い商品である。
あまりにも欠点がないためややタイトな記事になってしまったが、これ以上引っ張れる要素が無いのだから仕方があるまい。今回はライター泣かせの『ボロネーゼソースハンバーグ』についてお知らせしました。現場からは以上です。