VRコンテンツを楽しむには頭に装着するゴーグルを使うのが一般的ですが、専用ゴーグルなしでストレスフリーなVR体験が可能になるという8K・110インチの巨大ディスプレイ「Virtual Display」をBrelyonが発表しました。
Brelyon-HOME – Brelyon
https://www.brelyon.com/
At CES, this VR headset wears you | TechCrunch
https://techcrunch.com/2023/01/07/brelyon-display/
マサチューセッツ工科大学(MIT)からスピンオフしたBrelyonは、ゲームやエンタープライズアプリケーション向けのヘッドセットなしでVRを楽しむことができるディスプレイの開発を行っているというスタートアップ。2022年9月にはロッキード・マーティン、コーニング、LG Technology Ventures、ユニバーサル・ディスプレイ・コーポレーションの企業内ベンチャー部門、フランクリン・テンプルトンなどが参加する投資ファンドから1500万ドル(約20億円)を調達していました。
そんなBrelyonが、世界最大級の家電見本市であるCES 2023の中で開発中のVR専用ディスプレイ「Virtual Display」のプロトタイプを披露しました。Virtual Displayは頭に専用ゴーグルを装着しなくても使えるVRディスプレイで、8K解像度のOLED(有機ELディスプレイ)を使用しているとのことです。
Virtual Displayがどんなものかは以下の動画を見れば一発でわかります。
CES Insane Virtual Display by Brelyon – YouTube
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Virtual Displayはこんな感じで、VRゴーグルを巨大化したような見た目。
反対側がディスプレイになっています。
Brelyonのロゴ入り。
本体はかなり湾曲しています。
8K解像度のOLEDを採用。
ディスプレイはなんと110インチ。
環境ノイズ抑制機能も搭載。
音を立体的に表現する3Dオーディオにも対応。
Brelyonの創設者でありCEOも務めているBarmak Heshmat氏は、TechCrunchのインタビューの中で「Brelyon Fusionは、光の調合を利用して複数の解像度を実現することができるという新しいテクノロジーです。このような新しいライトフィールド拡張イノベーションにより、没入感の高いスクリーンを作るために計算で構築できるレゴブロックのピースとして光を使用することが可能になります」と、Virtual Displayが採用する独自の最新テクノロジーであるBrelyon Fusionについて説明しています。
視野角は155度
実際に使用している様子は以下の通り。
使用者から見たVirtual Displayのディスプレイはこんな感じ。
Heshmat氏はVirtual Displayのターゲットについて、「ゲーマーやマルチモニターを利用している人、あるいはVRを楽しみたいものの常に立ったり踊ったりするのは億劫だという人にとっては素晴らしい体験になるはずです。これに非常に没入感の高いデスクトップエクスペリエンスとなります」と説明しています。
この他、Virtual Displayには複数のカメラが搭載されており、これを用いて使用者の頭の位置を追跡することで、ディスプレイに表示される内容を微調整し、没入感を最大にすることができるようになっているとのこと。
なお、CES 2023でお披露目されたVirtual Displayはあくまでプロトタイプであるため、「まだしばらくは市場に出回ることはないだろう」とTechCrunchは指摘しています。
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