「Wake on Lanは不要!? スマートプラグだけで会社のPCをリモート起動させてみた」――急遽テレワークを導入した中小企業の顛末記(123)【急遽テレワーク導入!の顛末記】

INTERNET Watch

スマートプラグを利用して、停電時の状況を再現すると……

 先日はMagic Packetを利用することで、自宅にあるPCの電源を会社から遠隔操作できるようになった。ただ、この方法ではルーターの設定に手を加えるため、会社のPCには勝手に導入することができないでいる。

……この記事を書いている時点で、東京都でまん延防止等重点措置が解除されてから249日が過ぎた。

 私が勤めている新宿にある中小企業では現在、各スタッフが可能な範囲でリモートによる業務を行っている。その中で、今回はスマートプラグを使って、会社にあるPCの電源を遠隔操作でONにしてみた。

BIOSの設定を変更

スマートプラグを遠隔操作すると…

スケジュールでの自動起動もできる

12月5日(月):余ったスマートプラグの使い道は……

Gosundというメーカーのスマートプラグ。Amazonにて1000円台で購入できた

 自宅で使ってみようと購入したスマートプラグ――スマホアプリなどで通電のオン/オフを遠隔操作できる電源プラグが、とある理由からお役御免になってしまった。そこで、会社に持ってきてみたのだが、オフィスをうろうろしてみても、やっぱり使い方が思いつかない。

 というのも、以前は会社のネットワークが不調の時に、「とりあえずルーターの電源を再起動」というのがセオリーだったのだが……。ネットワーク関係を管理している役員に確認してみたところ、ルーターを最新のものに買い替えてからは、そのようなトラブルもなくなったという。

 結局、この日は消し忘れ防止用として、デスクの足下に設置した暖房器具のプラグを繋いで帰ることに。とはいえ、もう少し何かテレワークに役立つような使い道を考えてみたい。

12月6日(火):BIOSで停電時の動作に関するメニューを発見

 あれからスマートプラグの使い道を考えていたところ、以前にPCを指定の時間で起動するようにした際に、BIOSで電源管理用の設定を操作したことを思い出した。そのメニューの中には、確か停電などが起きた際に、復旧後に自動でPCを再起動させるための項目があったはず……。

会社で利用しているPCでは、BIOSの「AC Recovery」という項目で、電力供給が再開された際の動作を設定できた

 さっそく、BIOSを確認してみたところ、会社のPCでは「AC Recovery」という項目で、電力が遮断→再供給されたときの動作を設定することができた。そこで、シャットダウンさせた状態で、電力を供給しているコンセントをプラグから抜き、再び挿したところ、自動でPCの電源が入るのが確認できた。なるほど、これならスマートプラグがMagic Packetの代わりとして使えるかもしれない。

12月7日(水):スマートプラグで“停電からの電力復旧”を再現してみた

 会社でのスマートプラグの使い道が見えてきたので、本格的にセットアップを行うことにした。今回、用意したGosundというメーカーのスマートプラグは、公式のスマホアプリで電力供給のオン/オフが操作可能。ただ、説明書には「モバイルデバイスを2.4HGz Wi-Fiに接続」とあったので、アクセスポイントとして利用しているバッファローのWi-Fiルーターの2.4GHzと接続した。

バッファローの公式アプリでルーターの設定画面を開くと、利用している周波数帯が確認できた

 これなら問題なさそうなので、さっそくアプリをインストール。アカウントを作成するとホーム画面が表示されたので、本体側のボタンを長押しする。これで、スマートプラグが登録待ちの状態になったので、あとはスマホ側で機器の登録作業を行えば、初期設定は完了だ。

アプリをインストールして、アカウント情報を登録

プラグを登録待機状態にした上で、ホーム画面の「+」ボタンをタップすると、アプリに登録することができた

 この状態で画面上の電源ボタンをタップすると、スマートプラグから「カチッ」とスイッチ音が聞こえてきた。LEDランプが消灯していたので、どうやら電源供給が断たれたらしい。そこでPCの電源コードをタップに接続。アプリの電源ボタンをタップしたところ、PCに電力が供給されて自動でWindowsが起動した。どうやら、電源の遠隔操作に成功したようだ。

スマホアプリの電源ボタンをタップすると、スマートプラグの電源が入り、PCが起動した

Source

タイトルとURLをコピーしました