たまには、はっちゃけたいのだ。いつも眉間にシワを寄せ、細かい違いを感じ取る、修行僧のような蕎麦ジャッジを行っているが、たまにはドーン!と、何も考えず、非常に “わかりやすい蕎麦” が食べたいのだ。
そんな私の願いを叶える干し蕎麦が、秋仕様にリニューアルしたっぽい西友の乾蕎麦コーナーに鎮座していた。その名も『黒い太切り蕎麦』! もう、見たまんまである。とにかく太いのである。きしめんのように。
作り上げたのは毎度おなじみ柄木田製粉(からきだせいふん)。かつてはコストコで販売中の『信州 七割更科そば』においてランキング2位を奪取したこともある実力者。単に “太いだけ” ではあるまい。それでは……
デカい鍋にタップリのお湯を沸かし……
約5分ゆでて……
ハイ完成。
して、そのお味は──
これは面白い! きしめんというより、フラットタイプのLANケーブルかな?ってくらいの太さとかたさで、食感が実に面白い。もしもそばつゆではなく、ミートソースとからめたらフィットチーネとしても使えそう。
そんな麺の形状だけが特徴なのかと思いきや、思いのほか蕎麦の味もしっかりしている。そして予想以上にコシもある。うまい、うまい、おもしろい! 食べるたびに楽しい気持ちになってくる陽気なオモシロ蕎麦だ。
「家そば」か「外そば」かでいえば、まあ外であろう。なんならイタリアかもしれない。パッケージに書かれている調理例『肉そば』なんてやった日にゃぁ、口の中がカーニバル状態になりそうだ。楽しい気持ちにさせてくれて、どうもありがとう!
執筆:GO羽鳥
Photo:RocketNews24