45歳メイウェザーは「あの節制の仕方だとあと数年はできる」 完勝の朝倉未来戦、識者が見た強さ

J-CASTニュース

   格闘技イベント「超RIZIN」が2022年9月25日にさいたまスーパーアリーナで行われ、 エキシビションマッチに出場したプロボクシング元世界5階級制覇のフロイド・メイウェザーJr.(米国、45)が朝倉未来(30)を2回TKOで破った。

   エキシビションマッチはボクシングルールで3分3ラウンド、フリーノックダウン制、10オンスグローブ、体重制限なしで行われ、2回終了間際にメイウェザーJr.が右ストレートで朝倉からダウンを奪いレフェリーストップとなった。


  • 朝倉を攻め込むメイウェザーJr.(写真:AP/アフロ)

「スピードという点でメイウェザーに衰えが見えた」

   18年大みそかの「RIZIN.14」で那須川天心(24)に1回TKO勝ちして以来となる日本のリングで改めて世界5階級制覇の実力を見せつけたメイウェザーJr.。50戦無敗のレジェンド相手に朝倉は健闘するもワンパンチで勝負が決した。両者の力の差はどれほどだったのか。J-CASTニュース編集部は、プロボクシング協栄ジムの元会長である金平桂一郎氏(56)に分析してもらった。

   金平氏は「全体的な印象で言えばメイウェザーの力が落ちているなというのが率直な感想です。私の中のイメージではメイウェザーはスピードのある選手で今回はスピードという点で衰えが見えました。那須川選手と対戦した4年前に比べてもスピードは落ちていた。とはいえ朝倉選手を一発で仕留めたパワーは落ちていませんでした」と振り返った。

   アマチュア、プロを通じて豊富なキャリアを誇るメイウェザーJr.は、詰め寄る朝倉を懐に入れないようジャブでけん制しながら主導権を握った。決定打となった2ラウンド終了間際の右ストレートは破壊力のある強烈な一撃だった。金平氏は朝倉のダウンシーンを次のように解説した。

「朝倉選手が右フックを振ろうとした時にアゴが若干左に傾いてアゴが空いてしまった。顔の角度が傾いたゆえにアゴが空いてしまい、そこに右ストレートが当たった。メイウェザーに全盛期のようなパンチの引きの速さはなく押し込むような感じで打っていた。それだけパンチに力を入れていたと思います。朝倉選手のパンチが当たっていたのでボクサーの本能として力を入れてピンポイントで当たったと思います。レジェンドらしい一発でした」

   那須川戦に続いてTKO勝利を収めたメイウェザーJr.。相手のパンチをまともに被弾しない一級品のディフェンス技術と共に一撃で倒す破壊力も披露した。金平氏は朝倉が少ない時間の中でしっかりと準備をしてきたと指摘するも最後の一撃を防ぐことは難しかったとの見解を示した。

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