Synologyは、複数拠点のNASを一括管理できるクラウド型プラットフォーム「Active Insight」の正式版をリリースした。最大3台を管理可能で一部機能が制限される「Free」プランは無料で利用できる。最大800台を管理可能な「Premium」プランが1台当たり19.99ユーロ/年だが、2022年末までは9.99ユーロ/年で契約でき、60日間は無料で試用できる。
Active Insightは、NASなど数百台ごとのSynologyアカウントを追加するだけで、ウェブブラウザーからシステムの性能指標やステータス情報、セキュリティなどを24時間365日体制で監視できるサービス。
管理者が監視できないときにもActive Insightのシステムが監視を続け、トラブルの兆候を検知して通知したり、リアルタイムで脅威の特定および分析のためのデータを収集し、文書やスプレッドシート形式の文書としてレポートなどが行える。
カスタムレポートでは、構造化されたレポートにより定期的な評価が可能で、問題が起こる前にリスクを排除できる。レポートはエクスポートやメール送信もでき、モバイルアプリにより、潜在的な問題や、関連するアクティビティを常にプッシュ通知で把握することも可能だ。リスクを検知した場合には、通知とあわせて想定される原因や改善策の提案も行う。
ログインの状況を監視し、試行数が異常に多いなど疑わしいパターンを検知した場合にはリアルタイムに通知可能。管理者は関係するアカウントやIPアドレスを調査し、さらなる対策を講じることも可能になるという。
バックアップの失敗や不完全なバックアップを把握して対処したり、NASのファームウェアやソフトウェアのバージョンの一括管理やアップデートもできる。
同社によれば、ベータテストには何十万ものユーザーが参加。安全かつセキュアに大規模NASシステムのの監視、管理できることを体験したという。そして、SynologyプロダクトマネージャーのAngel Huang氏は「サービスの公式リリースと並行し、いくつかの新機能を近い将来に発表できるよう準備しています」と述べている。