【匠の部屋】[NEC編]メーカー別、 AMTの設定/MEBxの入り方。vPro EssentialsとEnterpriseの違いとは?[Sponsored]

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  さて、今回検証する2製品だが、一目で分かる違いはCPUだ。vPro Enterprise搭載の「VKH48/D-C」はインテル Core i7-1270P プロセッサー、vPro Essentials搭載の「VKT44/X-C」がインテル Core i5-1235U プロセッサーとなっている。

 “vProの匠”こと牧真一郎氏によると、インテル vPro Essentialsは、第12世代CoreのPCから利用可能になった下位プラットフォームで、一部機能のみのサポートとなった代わりに、必要なハードウェア要件が緩和。従来ではvPro非対応とされたCoreプロセッサーでも一部搭載可能になったものという(ただしCore i5以上は必要)。そして、従来のインテル vPro プラットフォームは、Essentialsと区別のため、「インテル vPro Enterprise プラットフォーム」と呼ばれるようになっている。

 なお、vProは、プロセッサー、チップセット、ネットワークデバイス、ファームウェアの全てが連携するプラットフォームであるため、プロセッサーが緩和されても、それ以外のデバイスが「vPro対応」である必要があり、また、「プロセッサーが“Enterprise対応プロセッサー”でない場合は、一部セキュリティ関連の機能などが使えません」(牧氏)とのこと。

vPro EssentialsはAMTではなく「ISM」を搭載

 管理機能での大きな違いは、インテル vPro Enterprise プラットフォームが搭載するインテル AMT(アクティブ・マネジメント・テクノロジー)をインテル vPro Essentials プラットフォームは搭載しておらず、代わりに、インテル AMTの下位機能である「ISM(インテル スタンダード・マネージャビリティー)」を搭載すること。

 インテル vPro Essentials プラットフォームでは、このISMを使うことで、インテル EMA(エンドポイント・マネジメント・アシスタント)によるリモート管理ができ、もちろんリモートでの電源ON/OFFも可能。ただし、ISMはリモートKVMやブートディスクの遠隔マウント機能をサポートしていないため、BIOSパスワードのリモート入力や、UEFI設定画面の遠隔操作、OSのリモートインストールといった操作はできなくなっている。

 ちなみに牧氏によると、ISMは「プロセッサーがインテル Core 2 Duo、AMTのバージョンが5.0だった頃から、実は存在したもの」という。

 「チップセットやネットワークデバイスなどがvProに対応しているものの、CPUにインテル Core i3 プロセッサーやvPro非搭載のCoreプロセッサーが採用されているマシンで使用されている管理機能です。AMTのサブセットという扱いで、一部機能が使用できません。以前のモデルではWi-Fiが扱えなかったり、CIRA(Client Initiated Remote Access)などのリモートアクセスができなかったりと、AMTとの差が大きかったのですが、第12世代からはWi-FiやCIRAに対応したことで、インテルEMAの活用も含めた必要最小限の機能は備えたと思います」(牧氏)

 インテル EMAが使えるのはインテル vPro Essentials プラットフォームのメリットといえるだろう。

「VKT44/X-C」にあるロゴには「Essentials」の文字がデザインされていた

「VKH48/D-C」のロゴは従来どおりで、特に「Enterprise」という文字の記載はない

 では、これからプロビジョニングの手順を紹介していくが、インテル vPro Essentialsプラットフォーム搭載の「VKT44/X-C」と、インテル vPro Enterpriseプラットフォーム搭載の「VKH48/D-C」では、手順に大きな違いはなく、一部の画面表示が異なるのみだった。そこで今回は、「VKT44/X-C」の手順をベースに紹介しつつ、「VKH48/D-C」での違いを紹介していきたい。

※今回の検証は「NEC PC-VKH48DZGC」「NEC PC-VKT44XZFC」を利用して行いました。PCの機種や世代によって操作手順やできることなどが異なる場合があります。

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