スーパーという名の「国(くに)」に向かい、見たこともない乾そばを買う「そば狩り」をし、家に帰ってじっくりと食すこの趣味を持ってからというもの、非常に充実した毎日を送れている。もう毎日が世界旅行だ。
そして、日本各地に強い関心を持つようにもなった。なぜならば、その地方にしかない「●●そば」が、ありすぎるからである。それもまた面白く、ひとつひとつ、学んでいる。そう、例えば今回の「出石そば」のように。
兵庫県豊岡市出石(いずし)町が発祥であるという出石そば。詳しい伝来はパケ裏に書いてあるのでそちらを参照してほしいのだが、味的には「丸挽きした蕎麦粉の風味の小気味良さ」が特徴であるもよう。それでは──
デカい鍋にたっぷりのお湯を沸かし……
5〜6分ゆでたら……
ハイ完成。
して、そのお味は──
ウン。しっかりしてるわ。くちあたり、のどごし、めちゃんこいい。味も良い。そば味は薄いけど食べやすくて。清涼感のある蕎麦とでも言おうか。夏を感じる蕎麦である。これは冷(ひや)でいただきたい蕎麦だ。
「家そば」か「外そば」かなら外(出石町)である。というか、薬味やつゆを楽しみながら味わう「出石そば」本来の食べ方をしたほうがより楽しめると思った。いろんな薬味を小鉢に用意していただく蕎麦……最高やん。
そんなことを妄想しながら食べていると、不思議と出石町に行ってみた感じにもなったし、この土地の本場で出てくる薬味やつゆを体感してみたいとも思った。こういう心の旅ができるところも、家そばの良いところだ。
執筆:GO羽鳥
Photo:RocketNews24