リサイクルをスマートに。
古紙、プラ容器、ペットボトル、生ゴミ、ビン、缶などなど、世の中には分別をして捨てるべきゴミがたくさんありますが…人々は面倒だったりどれがどれか分からなかったりして、実際は35%にも満たないゴミしか再利用されず、埋立地で環境汚染の元凶となっているのだそうです。
という事実を踏まえて作られたのが、AIと機械学習とコンピューター・ヴィジョンを使ってゴミを自動で分別する機械式ゴミ箱の「TrashBot」。人間の3倍も賢く、正確性が95%なのでそれだけのゴミが再利用に回されることになります。
ゴミはデータで仕分けて通知機能も
分別の種類は、人間側で設定できるようです。そして捨てられたゴミはデータとして数値化され、クラウド接続を通じて、どのゴミ箱が満杯なのかを通知する機能も持っています。
サイズも結構な大きさですし、人々が分別を気にせずポイポイ捨てるような、空港や病院や公共施設に置くと良いでしょうね。回収も通知が来てからで良いため効率的。加えて大きなディスプレイは、人々にリサイクルについての教育ができ、広告収入を得ることも可能です。
実証実験の結果は良好
公式サイトいわく、2022年に世界的に利用者数が多い空港のひとつに40台の「TrashBot」を置いたところ、年間で417トンものゴミがリサイクル可能になることが判明したのだそうです。これは1111.30トンの二酸化炭素が削減できる計算で、路上を走る何百台もの車の排気ガスに匹敵します。こんなに効果的なら、もっと導入されても良さそうですね。
街のゴミ箱の謎
ちなみに街の自動販売機横に置かれているゴミ箱には、「ペットボトル」と「カン」と書かれた2種類の穴があるのに、蓋を開けると全部がひとつのゴミ袋に入るようになっています。何も分別してないじゃん! と思いきや、入り口が分かれてるのは、その他のゴミが入れられないようフィルタリングをし、中で片側だけが満タンになってしまうのを防ぐためなんです。どのみち点検作業は必要なので、それで良いんですって。アナログで出来る限界はこの辺りなのでしょうかね。
なまじ多種に渡るゴミを分別しないといけないので、いろんな弊害が起こってしまうわけです。こういう作業こそ、AIに頼るべきですね。
Source: YouTube, CleanRobotics via TechCrunch, 西日本新聞