みなさんはヤギ汁と聞いて何を思い浮かべるだろうか。沖縄、郷土料理、あるいは「臭い」といったあたりがメインどころと思われるが、一度も口にしたことない私も例に漏れず「臭い」が脳内に浮かんだ。
理由はどこかで「臭い」と聞いたことがあるから。食べたことないクセに変な言いがかりはやめんかいとヤギ汁にキレられそうだが、ここにきて人生初の実食。その機会が強制的に訪れてしまった。
・土産のヤギ汁
事の発端は昨年2021年の冬、沖縄在住の知人と久しぶりに会ってオキハムのヤギ汁を土産としてもらったことからだ。しかし、もらったはいいものの私は負のイメージを払拭できないことで一歩が出ず。
さらには常温保存の商品ということもあって、会社の机の上に放置していた。そうしているうちに時計の針は進みまくり半年以上、あろうことか夏本番の8月に入ってしまって……
賞味期限ギリギリに!
せっかくもらったんだし、たとえいくら臭かったとしても食べなきゃと重い腰を上げるしかなくなったワケである。臭いという先入観があるため気分はあまり乗らないが、ここまできたら腹をくくるしかあるまい。
・思った以上に高価
初めて食べるにあたりオキハムのヤギ汁について調べたところ、内容量は500g(1人前)で価格はオフィシャルネットショップで1058円と思ってたのと違った。なにせ汁一杯でこれ。ヤギ汁の相場がよく分からないものの、なかなかイイお値段がするのだ。
とはいえ、その値段で売られているということは逆に言えばそれ相応の価値がある証拠。もしかしたらもしかして……ヤギ汁っていいモノなのかもしれないとの期待が芽生え始めた。ちなみに作り方はお湯で袋ごと温めるか、中身を鍋に移して温めるかの2択。
私は前者で作ることにして、熱湯に袋を入れて待つこと5分。いよいよ開封……運命の初対面である。
・中身の詳細
おそるおそる袋を開封してみたら、中に少しばかり濁ったような汁を確認できる。幸い、臭いはほとんどせず「あれっ、こんなものか」と拍子抜けする感じであったが……
私の鼻が腐っている可能性もゼロじゃない。ということで離れたところから匂うのではなく、きちんと顔を近づけて……
クンクンクンクン……
クンクン……とヤギ汁スレスレまで鼻を持っていったが、イヤだなと思うような臭いはゼロ。あれ? 思ってたのと違うやん!
私は一体どこで間違えた情報を仕入れていたのか。袋入り商品だからアレコレ臭い対策を施されている可能性も大いにあるが、それくらい臭さは感じなかった。そして次に驚いたのは味のよさ!
汁はコクがあってホッとするような味で、わずかな生姜風味がまた美味しい。たくさん飲めと言われたら断るが、サッパリまとまっていてイイものである。
また、肉もゴロリと入っていて歯ごたえのある部分だけでなく、ホロリといく部分といろんな食感を楽しめて気がついたら1つまた1つと食べ進める自分がいた。少し独特な味はするも個人的にはあり。ただ……
肉の中には「ほぼ骨」のようなものが複数個入っていて、肉を食べている気でいたらガチッと歯に当たって少々ビックリした。まぁ、元からヤギ汁とはこういうものなのかもしれないが。
・まさしく食わず嫌い
てなワケで、人生初のヤギ汁は「思ったより高価」「思ったより臭くない」「思ったより骨」と三度思ってたのと違う波が来るもので完全に食わず嫌いであった。イメージがマイナス域からプラス域に浮上するくらい美味しかったので、沖縄へ行った際には本場のヤギ汁を食べてみたいなァ。
参考リンク:オキハムオフィシャルネットショップ
執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.