カフェなど共有スペース、自宅でも家族がいる部屋で仕事をする際、安心・安全にPCを使うために手放せなくなったグッズがある。それは電源のための柔らかいUSBケーブル。柔らかくしなやかなので、いわゆる「巻きグセ」や「折りグセ」が付きにくく、どこでも場所に沿った配線がしやすい。そのため、ケーブルが浮いたりすることがなくて、ケーブルを引っ掛けにくく、しかも、小さくまとめておくことも容易なケーブルだ。
筆者は以前に入手したノーブランドのUSBケーブルが柔らかいタイプで、それ以来、柔らかいケーブルの良さの虜になってしまった。もう少し信頼性が高く、より便利なケーブルを探しているうちに出会ったUSBケーブルが、今回紹介する「Anker PowerLine III Flow USB-C & USB-C ケーブル」だ。
テレワークが定着した昨今、INTERNET Watchの編集部員や著者陣も、それぞれのテレワーク環境を改善すべく工夫を凝らしている。この連載では、そんなスタッフが実際に使ってオススメできると思ったテレワークグッズのレビューをリレー形式で紹介。今回は、ライターの正田拓也氏が、使い勝手がいいと感じた柔らかいUSBケーブルについて紹介する。
柔らかいとケーブルが暴れず、取り回しが本当にラク
ノートPCの電源がUSB PD(Power Delivery)になるまでは電源アダプターのケーブルに好きなものを組み合わせるということは全くできないばかりか、そんなことを想像したこともなかった。
ところが、USB PDの時代になって少し長めのケーブルを用意しておけば、カフェでコンセントが遠いときでも余裕を持って対応できると考えて、偶然手にしたのが、ケーブルがしなやかで柔らかいケーブル。3mという長さだけで選んでみたが、とにかく柔らかく、まとめるときも小さくまとまり、しかも、伸ばしたとこきに巻グセが付いていない。
柔らかいケーブルでは机の上にトグロを巻いてもらうときも行儀がよく、ケーブルの巻グセで邪魔になったりすることもない。実は、一部のカフェや新幹線の座席など、足もとにコンセントが付いているときにケーブルが硬いと浮いてしまい、足を引っ掛けやすく、落ち着いて作業ができなかった。長くて硬いケーブルはテーブルの上にコンセントがある場合でも、クセが強くて余ったケーブルの処理に困っていた。
ところが、柔らかいケーブルに出会ってからは、その悩みが一気に解消してしまったのだ。
ただ、このケーブルは繊維を編み込んだ袋打ちのケーブルなので、床に垂らすような使い方をしたあとも汚れが拭いにくくて衛生的ではない。繊維状でななく、できればもう少し信頼性の高いものを使ってみたくなったのだ。
そこで見つけたケーブルがAnker PowerLine III Flowだ。柔らかさを強調した製品はいくつかあるが、それが自分の希望する柔らかさかどうかは実際に手にとってみないとわからない。リアル店舗で購入するとしても、触ることのできる見本品でも展示されていないければ確認は無理。結局のところAnkerの説明と箱の薄さを信じての購入となった。
長さは0.9mと1.8mがあり、大は小を兼ねる
元のケーブルは長いものを探すなかで3mを見つけたが、今回は1.8m版を選んだ(ほかに0.9mもある)。1.8mあれば机から床まで垂らし、さらに横に1m近く引き回すことが可能だ。たいていの場合はこれでも問題なさそうだ。足りないシチュエーションとしては、コンセントが遠い店や、東海道・山陽新幹線のN700系のC席に座り、窓下のコンセントまで引き回すときくらいだろう。
もし、テーブル上のコンセントを利用することがメインなら、0.9mタイプでもいいかもしれない。ただ、この柔らかいケーブルなら直径10cmよりも小さくトグロを巻いておけるので、1.8mタイプでもじゃまにはならない。大は小を兼ねるという点からも、悩むぐらいであれば1.8mがオススメだと思う。
今はノートPCの電源アダプターはUSB Type-CによるUSB PDが多くなっている時代。電源ケーブルとして好きなUSBケーブルを組み合わせられるのなら、今回のものを含めて、自分の使い方にあったケーブルを探してみると便利になるかもしれない。