ジョブズが「失敗する」と言ったiPadの誕生秘話とその変遷

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iPad」シリーズは、iPhoneに次ぐAppleの人気製品です。

今回は、iPadがどのように進化してきたのかについて、海外YouTubeチャンネル「Flatlife」が解説しています。

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*Category:テクノロジー Technology|*Source:Flatlife,wikipedia ,Apple

iPadの歴史の始まりとは?

Appleが初代iPadを発売してから10年以上が経ちました。発売前はノートパソコンに代わる安価なネットブックが大流行していましたが、iPadが登場すると競合他社を圧倒し、持ち運べるコンピュータに革命を起こしました。

しかしスティーブ・ジョブズは、当初タブレット端末を作ることに反対していました。

実際にジョブズは、2003年のインタビューで、もしAppleがタブレット端末を販売した場合「失敗するだろう」と断言していました。なぜなら、デスクトップもポータブルも持っている多くのユーザーが、読書用などにタブレットを購入するとは思えなかったからです。

ところが、Appleはその数年後に考えを改めました。それは、Appleの元最高デザイン責任者であるジョニー・アイブの熱心な説得がきっかけになっています。

アイブは、当時のタブレット端末に比べてよりスリムで、より軽量なタブレット端末の開発に着手しました。そして、そのデザインをジョブズにプレゼンしたのです。

ジョブズはこのiPadを認め、2010年、ついにApple初めてのタブレット端末が発売されました。その結果2020年には、iPadは世界で5億台以上販売され、現在でもタブレット端末市場を席巻し続けています。

iPadには複数のバージョンがあり、それぞれ異なる世代にわたって多数の機種が発売されています。

まずは「iPad」「iPad mini」「iPad Air」シリーズの始まりから見ていきましょう。

2010年4月3日にiPadが発売されました。Appleは、iPadをウェブブラウジング、Eメールの読み書き、写真の鑑賞、ビデオ鑑賞、音楽鑑賞、ゲーム、電子書籍の閲覧など、さまざまなことができる革新的なデバイスと発表しました。

また重さ680g、厚さは約1.3センチで、当時のどのノートパソコンやネットブックよりも軽く、薄い仕様でした。

実はAppleは、様々なサイズを試した後、9.7インチのモデルに落ち着いたのです。AppleはiPadに手持ち用のハンドルを付けることを考えていましたが、その考えは破棄されました。

iPadの最大の特徴は、ユーザーがアプリケーションやコンテンツを簡単に操作ができる、高解像度のマルチタッチディスプレイを搭載していることです。

現在のモデルと比較すると、そのスペックはそれほど魅力的ではありませんが、当時は最先端の技術でした。

価格も、発売当初は16GBで499ドル(約67,000円)、32GBで599ドル(約80,000円)、64GBで699ドル(約90,000円)と手頃な価格で販売されていました。

そして発売初日で30万台、1ヶ月足らずで100万台以上を売り上げたと言われています。iPhoneは100万台突破にその2倍以上の時間を要しました。iPadはなんと、2010年末までに約1,500万台が販売されました。

また、iPadの脱獄方法は1日足らずで出回りました。 脱獄とは、製造者やオペレーターがデバイスに課している制限を変更または解除することです。

iPadが発売されてすぐに一部のマニアがiPadを脱獄し、SNS上でその方法を公開しました。そのためAppleは、初日から脱獄対策をする必要がありました。

2011年には、iPad 2が登場しました。そして、カラーは黒と白から選択できるようになりました。iPad 2は15%軽く、33%薄くなりました。また、0.3MPのフロントカメラと0.7MPのリアカメラを搭載しています。初代iPadにはカメラが搭載されていなかった為、この変化は大きな進化です。

そして、デュアルコアA5プロセッサによりCPUは最大2倍、GPUは初代iPadに搭載されているA4チップと比較して最大9倍に高速化されました。iPad 2はここまで進化したにもかかわらず、初代iPadと同様の499ドル(約67,000円)から販売されました。

当時、Appleストアは、iPadを触ってみたいと思うユーザーによって混雑していました。iPadは、まだ新しいジャンルの製品だったため、実際に手に取り触れてみなければその素晴らしさを理解できない製品だったのです。

そして、初代iPadと同様、iPad 2も1ヶ月で200万台以上を売り上げる大成功を収めました。

2012年3月にiPad 3が発売されました。

第3世代iPadで、初めてRetinaディスプレイを搭載し、画面の解像度を大幅に向上させました。

iPad 3は、今までのiPadの4倍、他社の同じようなデバイスよりも100万個以上多くのピクセルをわずか9.7インチのディスプレイに詰め込みました。

ピクセルは、赤と緑と青のサブピクセルで構成され、信号によってそれぞれがいつ、どのくらい光るかをコントロールしています。iPad 3ではそのピクセルを4倍に圧縮しています。そのため、色が重なったり、歪んだりすることがありました。

その問題を解決するために、Appleはピクセルを別の平面に上げ、信号から切り離しました。その結果、ピクセルを小さく、接近させることが出来たのです。

iPad 3で文字などがシャープに見えるのは、この技術のおかげです。

また、背面カメラも5MPに改良され、1080pで30フレーム/秒の映像を撮影できるようになりました。そして、iPad 3は新しいA5Xチップを搭載し、A5チップに比べてGPUが最大で2倍になりました。iPad 3がDockコネクタを使用する最後の機種でもあります。

しかし、iPad 3は、発売からわずか7ヶ月で生産終了となり、iPadの中で最も生産期間が短いモデルとなりました。

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