プロ野球・中日ドラゴンズは2022年6月23日のヤクルト戦で0-10の大敗を喫し、今シーズンの自力優勝の可能性が消滅した。
立浪和義新監督が就任した今季。大野雄大、柳裕也という左右のエースを擁しながらも、上位チームとは大きく水をあけられている。識者は「チーム再建には時間かかる」と厳しい見方を示す。
昨季はチーム防御率リーグトップだったが…
本拠地・バンテリンドームに詰めかけた中日ファンからため息が漏れた。22年6月23日のヤクルト戦。首位を独走する昨年の日本一球団に投打で力の差をまざまざと見せつけられた。投手陣は4番・村上宗隆に満塁弾、2ランと2本のアーチを浴び、打線も最後までつながりを欠いて0-10の大敗。最多タイの借金8に逆戻りし、最下位転落と共に68試合目で自力優勝の可能性も消滅した。
続く24日の阪神戦では8回に同点に追いつくも、清水達也がリリーフに失敗し4-6で敗戦。借金は今季最多の9まで膨らんだ。識者は、厳しいチーム事情をこう分析する。
「強力な投手陣が武器でしたが、先発のコマ不足で苦しい状況になっている。打線も最近10試合で1試合平均1.5得点(23日終了時点)と相変わらず反発力がない。調子を上げていた4番のビシエドが今月21日に左肩の炎症で登録抹消されたのが響いています。打線全体の迫力不足は否めず、高橋周平の状態も上がってこない。岡林勇希、鵜飼航丞はまだまだ穴が多い選手で発展途上です。チーム再建には時間がかかると思います」(スポーツ紙デスク)
昨年は5位に低迷したが、チーム防御率3.22はリーグトップだった。投手陣が抑えて逃げ切るのが必勝パターンだったが、今季はリーグ4位のチーム防御率3.77に沈んでいる(24日終了時点)。大野、柳の左右の両エースに加えて松葉貴大、小笠原慎之介、成長著しい高橋宏斗と力のある投手たちがそろっているが、6番手以降が苦しい。