ワイヤーロープ加工販売を手がける中村工業(大阪市)がツイッターに投稿した作業員の写真に対し、「火花が出てるのに保護用眼鏡なし、かつ半袖」などと装備や服装面での危険性を指摘する声が多くあがった。その後、同社はツイッターアカウントを削除した。
中村工業はJ-CASTニュースの取材に対し、SNS上の指摘について「的を射たご指摘もあるのではないかと考え、大変感謝しております」とし、「専門家の助言を得たうえで、改善すべき所は改善する所存です」などと答えた。
「なんで作業者が保護具を着用してねぇんだよ」
中村工業は2022年6月9日、公式ツイッターで「若手が成長するのを見ることは嬉しいことです。ワイヤロープ加工の技は先輩から若者に継承され、日本の産業を陰ながら支えています」という文章とともに、半袖の作業員が火花を散らす回転刃の電動工具を使用する写真を投稿した。
この投稿に対して、SNS上では同社の工場内の作業風景を危険視するユーザーの指摘が多く上がった。「なんで作業者が保護具を着用してねぇんだよ 」「作業用手袋ではなく軍手 」「火花が出てるのに保護用眼鏡なし、かつ半袖」といった安全面に関する複数の指摘がツイッター上に投稿された。同社ツイッターアカウントは16日までに削除されている。
中村工業は11日付で、公式サイトに「安全対策改善に関してのお知らせ」を発表した。「先日、SNSにて投稿致しました工場での作業写真に写っている作業方法について、皆様からのご指摘、誠に感謝しております。ありがとうございました」と感謝を述べている。
「ご指摘頂いた点については、真摯に受け止め改善に向けて取り組んでいく所存です」とし、「工場・現場での環境、作業着・防護服も含め徹底的に安全対策を見直し改善致して、社員の安全を第一として、今後も誠心誠意業務を致していくよう努めて参ります」と今後の方針を示した。「その第一歩」として、弁護士をメンバーに迎えて「安全対策改善チーム」を立ち上げると報告した。