会社員でありながら、休日はもっぱら趣味の山登りをして過ごすことの多い「単独登山女子」日々野鮎美が、毎回絶品のアウトドアメシを堪能する、信濃川日出雄先生作の人気漫画『山と食欲と私』。
この作品に出てくる料理たちが本当〜に美味しそうで、大好きな作品なのですが、僕は本格的な山登りはほぼ未経験。だけど、どうしても作中の料理は味わってみたいんだよな〜。
そうだ、今日はひとまず山は置いておいて、出てきたレシピを再現し、美味しいとこだけ味わっちゃうというのはどうでしょう!?
気分だけでもアウトドア
今回作ってみるのは、「炊きたてご飯のオイルサーディン丼」というエピソードに登場した「オイルサーディン丼」!
というわけで今日は、我が家からそう遠くなく、予約不要で火器の使用がOKというありがたい公園、
へやって来ました。
この日は平日で、しかも午前中に凄まじい雨が降っていたこともあり、すっかり天気は持ち直したものの、公園は貸切状態。ひとりアウトドアメシを堪能するにはもってこいのシチュエーションです。
準備完了
さて、今回僕が持参した持ち物はたったこれだけ。
調理器具、食材、ドリンクにウェットティッシュ。いかにコンパクトにデッキを組むかも、アウトドアメシの楽しさですよね〜。
さらに、今回のレシピになくてはならないアウトドア用の飯ごう「メスティン」のなかには、
固形燃料を設置するポケットストーブ、ライター、風よけの風防、折り畳み式スプーン。
で、お米はというと、自宅で研いで水加減まで終え、
この方式だと、
メスティンで炊飯
ではいよいよ調理に入っていきましょう。
ちなみに『山と食欲と私 ベスト山ごはん10 ~はじめて読むならこの1冊~』というダイジェスト版的単行本には、
といっても、メスティンで炊飯したごはんの上に具材をのせるだけなんですけどね。
作中では火加減などにも言及されているんですが、僕はわりと日常的にメスティンでごはんを炊くタイプ。その経験上、標高の高い山頂とかでなく、いわゆる平地で炊飯する際は、
100均などでも売っている固形燃料をポケットストーブにセットし、
おもしがわりに缶詰をのせると、炊飯の際の熱で温まるというおまけ効果もあり。
あとは、難しいことはな〜んにも考えずとも、火が消えるまでほっとけばごはんが炊ける。という、最強にずぼらな方式を導入しています。でも、これで失敗したことないんすよね。
火をつけて5分もすると、
作中にならい、1/3ほどのご飯は下山後のおにぎり用に(と言いつつ、僕は山に登っていないので、冷凍ごはん用に)取り分けておきます。
あとは具材をのせるだけ
さて、炊飯が終わり、いよいよ調理開始!
とはいえ、
なんてお手軽! それでは、
あ、ちなみに、事前に公園のHPを確認したところ、コロナの影響で現在、この炊事広場での「飲酒」は控えてくださいとのことで、
僕、お酒大好きっ子なのでここだけは寂しいですが、むしろ今日は「食」に集中することにしましょうか。
メスティンで炊いたごはんって、普段は小さなお茶碗に小盛りのごはんでじゅうぶんな僕でさえ、ちょっと塩をふっただけで1合食べつくしてしまうほどに美味しいんですよね。そこにオイルサーディンをのせてしまうとは、なんとも罪深い……。
いざ、ぱくり!
もぐもぐもぐ。うわぁ〜、こ、これは、う、うめー……!
イワシの旨味と塩気、さらに全体をしっとりと濡らすオイル感が、ふっくら炊きたての甘〜いごはんと絡まって、こんなにも簡単でありながら、これ以上なにを望むか? っていう、極上の美味を生み出しています。なんなんだろうかこの、家でてきとーに作った似たような料理と、アウトドアメシの圧倒的な差は!
※作中のまま表記。パリッコはところどころ自己流にアレンジしちゃってます
材料:
無洗米1合、オイルサーディン缶1缶、レタス2〜3枚、水260ml、しょうゆ適量
作り方:
1)メスティンに無洗米を入れ、水を注いでふたをする。
2)強火にかけて沸騰したら、オイルサーディン缶をふたの上にのせてごく弱火で15分ほど炊く。
3)香ばしい香りがたち、チリチリと音がしてきたら火から下ろし、タオルなどで包んでメスティンを逆さにして10分ほど蒸らす。
4)レタスをせん切りにしてごはんの上に敷き、オイルサーディンを盛りつけてしょうゆをかける。
※オイルサーディンの余分なオイルはペーパーに吸わせて持ち帰るとよい。
絶品でした
作る前から予想はしてたんですが、そんな予想を軽々と超えてくるほどに絶品だった「山と食欲と私」の「豪快オイルサーディン丼」。
なんなら家のキッチンで作ってベランダで食べるだけでも、ふだんとはちょっと違う食体験が堪能できると思います。
メスティンって昨今大人気で、最近は百均のダイソーなどでも売られているほどなので、ご興味が沸いたらぜひ、お試しあれ!