Web会議での疲労感は“音質の悪さ”が原因。NTTデータ経営研究所とShureが検証

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 株式会社NTTデータ経営研究所およびシュア・ジャパン株式会社(Shure)は13日、両社が共同で実施した、Web会議における音質の違いが身体へもたらす影響を検証する実証実験の結果を公開した。

 新型コロナウイルス感染症の拡大にともない、日常的なWeb会議の実施など働き方が大きく変化している。その中で、対面会議より疲れる、オンラインだと内容が理解しにくいといった声も多く見受けられている。両社ではこれらの要因の解明に向け、「オンライン会議の音質が生体ストレス反応に与える違い」を検証する実証実験を行なった。

 その結果、主な影響として、音質が悪い会議では、内容が理解されないだけでなく、参加者にストレスを与えることが確認できたという。加えて、ストレスの原因として特に認知機能に対する負荷が高まる傾向があり、負荷が継続することで認知機能が低下し、理解力など会議に必要な能力が鈍くなると考えられること、さらに、内容が理解できないことによるストレスが会議後半にかけて蓄積されることも分かったとしている。

 これに対し、実験を指揮したNTTデータ経営研究所の磯村昇太氏は、Web会議の音質がもたらす、無視できないレベルのストレスの存在が証明されたとしたうえで、生産性がよりよい労働環境の用意に向けては、Web会議の音質にも注目すべきだろうと述べた。

 また、Shureの大友裕己氏は、今回の実験によってWeb会議後の疲労感の正体を突き止められたとし、今後も増加が予測されるハイブリッド会議に向けて、空間規模や会議の目的にあわせた音響システムの選定/利用は、参加者のストレス低減だけでなく生産性向上にも貢献できると述べている。

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