Googleは、YouTubeで高い効果を獲得した動画広告を表彰する「YouTube Works Awards Japan 2022」を2022年6月2日に開催した。この「YouTube Works Awards」は、イギリスで始まり、アメリカなど世界各国で開催しており、広告界・YouTubeを代表するクリエイターが審査を行ってきた。
今回で2回目の開催となる日本では、4月に審査員長に嶋浩一郎氏(株式会社博報堂)、シルクロード氏(YouTubeクリエイター・Fischer’s)をはじめ、各部門の代表審査員7名を含む、合計12名の審査員によって審査会を実施し、ファイナリスト40作品から、6月2日に全7部門「Best Innovation 部門」「Best Sales Lift部門」「Best Target Reach部門」「Creative Effectiveness部門」「Force for Good部門」「Performance for Action部門」「YouTube Creator Collaboration部門」の部門賞と、Grand Prix(グランプリ)を発表した。またGrand Prix(グランプリ)は、「VOICE PROJECT投票はあなたの声」が受賞した。
■審査員長・嶋浩一郎氏の総評
「YouTubeは共創のメディアであり、ブランドと生活者が新しいカルチャーを共創していくところがクリエイティブのポイントでもあると思います。優れた作品に共通していたのは、ファンやユーザーが作るカルチャーを尊重した上で、より成長させ新しい視聴体験を提供していくという点にあったのではないかと考えています」
この審査会の様子およびインサイトをまとめたレポートをThink with Googleで随時公開していきます。第1弾のレポートは6月2日より公開します。
Grand Prix
各部門の中でもっともYouTube広告の未来を指し示すものであると審査員が決定したもの
作 品 名:「VOICE PROJECT投票はあなたの声」
団 体 名:VOICE PROJECT
作 品 U R L:https://youtu.be/Ygtmbwj0sV4
<全7部門の部門賞作品>
■「Best Innovation部門」
YouTubeを活用して革新的な取り組みを実施し、成果を上げたキャンペーン
作 品 名:「VOICE PROJECT投票はあなたの声」
団 体 名: VOICE PROJECT
作 品 U R L:https://youtu.be/Ygtmbwj0sV4
・審査員 尾上 永晃氏(株式会社電通) 「選挙というテーマに向き合う時に、これまであまり声を上げられなかったタレントの方々が、声を上げる場所としてYouTubeを選び、かつ同じ市民の目線で一個人として意見を表明しました。それにより大きな効果を及ぼしたことが、イノベーションとして評価できるのではないかと考えました。
表現についても、最初の五秒のつかみで『これは広告でも政府の放送でもない』と言うことで、我々個人の意見であると始まります。自分と同じ目線の話として聞いてみようと一気に気持ちが持っていかれ、自然に選挙へ行こうと気持ちの作り方ができている点で、部門賞として評価できるとなりました。」
■「Best Sales Lift部門」
オンライン・オフライン問わず、大きく売り上げに貢献したキャンペーン
作 品 名:「恋スル!チャミスル」
企 業 名:眞露株式会社
企画・制作:株式会社ジェイアール東日本企画/株式会社xpd /
株式会社AOI Pro.
作 品 U R L:https://youtu.be/5ICZSjIS8wA
・審査員 山本 尚美氏(株式会社資生堂 / 資生堂クリエイティブ株式会社)
「単なるプレースメントではなく、一つ一つのクリエイティブに韓国ドラマを研究しつくして、インサイトをしっかり掴んだものを短尺の中に上手く組み込んでいた点や、SNS上のトリガーになるようなものが散りばめていた点も非常に興味深い作品だったと思います。審査員の中でも韓国料理を食べに行きたいと声が上がるなど実際の体験に繋がっていくという意味で、新しいコンテンツのあり方の一編を見たような気がします。」
■「Best Target Reach部門」
ブランドの顧客へ効率的かつ効果的にリーチして マーケティング目的を達成したキャンペーン
作 品 名:「モンハン保険」
企 業 名:東京海上日動火災保険株式会社
企画・制作:ワンメディア株式会社/株式会社カプコン/
株式会社シオン
作 品 U R L:https://youtu.be/9T6IStj2HYs
・審査員 ズナイデン 房子氏 (日本マクドナルド株式会社)
「 就職先として興味を持ってもらうというテーマに対して、社員の皆さんがゲームを見ながら商品開発をしていく斬新なアプローチにより、働いてる人たちのリアルな人柄が伝わるようなコンテンツとなっており、保険会社のイメージを大きく変えることに成功しています。リアルな人のパワーを表現に使う、これからの YouTube の未来の一つのありようを示唆するクリエイティブであると大きく評価されたのではないかと思います。」
■「Creative Effectiveness部門」
優れたクリエイティブアイデアで 大きくビジネスに貢献したクリエイティブ
作 品 名:「カロリーメイト Web movie『夏がはじまる。』」
企 業 名:大塚製薬株式会社
企画・制作:株式会社博報堂/株式会社 AOI Pro.
作 品 U R L:https://youtu.be/wf8mZVmof2g
・審査員 三井 明子氏 (株式会社 ADKクリエイティブ・ワン)
「ターゲットである中学生や高校生の部活をしている方々のインサイトを非常に上手く捉えて表現につなげているという点が高く評価されました。中高生の気持ちを歌った秀逸なオリジナルソングと、作風が異なる16人のアーティストによる作画が、大きな熱量となって伝わっていると思います。」
■「Force for Good部門」
YouTube において自社のブランドパーパスを表現し 社会に影響を及ぼしたキャンペーン
作 品 名:「赤十字『不安が見えなくなるメガネ』9月防災減災キャンペーン」
団 体 名:日本赤十字社
企画・制作:株式会社電通/株式会社電通デジタル/株式会社 xpd
作 品 U R L:https://youtu.be/SGY2-aidsNE
・審査員 川嵜 鋼平氏(株式会社 LIFULL)
「日本国民の防災意識を高めていくことを社会課題解決の文脈で発信できた、日本赤十字だからこその企画だと思っています。まず入り口を大きく広げて共感性があるストーリーとして、見た方の意識を変える、最後のビヘイビア・チェンジまでしっかり落とし込んでいるという点は非常に高く評価をしました。」
■「Performance for Action部門」
視聴者のアクションを促すことに 成功したキャンペーン
作 品 名:「【ホットペッパービューティー】~ナダルとオカンの押し問答~」
企 業 名:株式会社リクルート
企画・制作:株式会社 xpd
作 品 U R L:https://youtu.be/rwt3oS_mFVQ
・審査員 萩原 幸也氏 (株式会社リクルート)
「本当に動画だけで得られた成果であるか、またビジネスに対して貢献できている成果なのか、という点を中心に議論した部門賞です。受賞したホットペッパービューティーはもともと女性向けというイメージが強いサービスですが、動画の力で『そうではなかったんだ』と理解されるような内容になっているのだと思っています。また、Call to actionという面でもサービスの画面がちゃんと写っているのが評価のポイントとなりました。」
■「YouTube Creator Collaboration部門」
YouTube クリエイターとのコラボレーションを行い 高い効果を獲得したクリエイティブ
作 品 名:夏はカレーメシ カレーメシ×ホロライブ コラボ動画
企 業 名:日清食品株式会社
企画・制作:株式会社博報堂/Headlight
作 品 U R L:https://youtu.be/r7vQrteO1SM
・審査員 明石 ガクト氏 (ワンメディア株式会社)
「 YouTube は企業や広告主のためだけの場所というわけでもなく、動画を制作するクリエイターのためだけの場所でもない。やっぱり集まってきている人たちによってメディアパワーが生まれる場所です。そこでクリエイターとコラボする時にどういうものがいいかと言うと、企業とクリエイターのコラボによって視聴者が今まで見たことのない景色まで連れていかれる感じがある動画です。それを非常に美しい形で、全力でバットを振り抜いたのは、このカレーメシの作品だったと思います。」
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