サラ・パイジ・ユー氏は、2019年、脱使い捨てプラスチックをさらに一歩進め、サステナブルな家庭用品や衛生用品を提供するブランド、ブルーランドを立ち上げた。5月に発売した新製品ボディソープはブランドを美容の領域へと拡大へ。今後の目標やサステナビリティの再定義についてGlossyビューティポッドキャストで語った。
2017年に母親になったサラ・パイジ・ユー氏は、家族のために自分の生活から使い捨てプラスチックをすべて取り除いた。2019年、彼女はその実践をさらに一歩進め、サステナブルな家庭用品や衛生用品を提供するブランド、ブルーランド(Blueland)を立ち上げた。
ブルーランドは、それぞれ植物由来のフォーミュラで作られた、ハンドソープ、ホームクリーナー、食器用洗剤、ランドリー用品を販売している。すべての製品は再利用可能なボトルに入っており、リサイクル可能な段ボールで発送される。5月に発売された新製品のボディソープは、このブランドを美容の領域へとさらに拡大させた。
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「ブルーランドは、パーソナルケアと美容の分野で人々が使用するもっとも容量の多い製品に取り組んでいる」と、ユー氏はGlossyビューティポッドキャストの最新エピソードで語っている。
2022年2月、女性が創業したグロースエクイティ会社プレリュード・グロース・パートナーズ(Prelude Growth Partners)は、ブルーランドの資金調達ラウンドを2000万ドル(約26億1500万円)で主導した。ブルーランドはこれまでに、ポップスターのジャスティン・ティンバーレイク氏、スウィートグリーン(Sweetgreen)のCEOニコラス・ジャメット氏、レント・ザ・ランウェイ(Rent the Runway)の共同創業者ジェニファー・フレイス氏などの投資家から計3500万ドル(約45億7630万円)を調達している。
以下、対談のハイライトを、わかりやすく編集して紹介する。
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母親になって新たな意味を見出す
「子どもを産んだ一方で、私はまだ仕事をすることが好きで、アーリーステージの会社を構築したいという情熱が自分にあることに気づいた。でも、心の奥底では自分の仕事にもっと意味を見出したいという気持ちもあって、その思いがさらに強くなっていた。新しいブランドを市場に送り出すことに挑戦したり、これまでにない製品を生み出すことにエネルギーを注いだりといったことだけでは、当時の私には満足できなかった。世の中に大きなインパクトを与えて、世界をもっとよい場所にし、できることなら息子や未来の世代のために、いまよりもすばらしい世界を残さなくてはならないと感じた」。
使い捨てプラスチックに立ち向かう
「最大のインパクトを与えることができるのはどこなのかを理解するために、多くの仕事をした。そのリサーチによって至った結論が、ボディソープだ。使用頻度や使われる面積が広いことを考慮すると、ボディソープは商品の回転が早い傾向がある。ブルーランドがパーソナルケアや美容の分野において人々の使用する容量がもっとも大きな製品のひとつに取り組めば、使い捨てプラスチックの削減に最大のインパクトを与えることができるだろう」。
サステナビリティの再定義
「当初からかなり意識していたことは、サステナブル製品には、より手間がかかる、値段が高い、効果が薄いといった悪い評判があること。そこで、できるだけ簡単な方法で環境に配慮できるようにする必要があった。製品は手ごろな価格で、エキサイティングで、使いやすく、従来の天然素材の競合製品と同じくらい効果のあるものにしなくてはならない。なぜなら、それが必要とされることだから。エコに切り替えようと考えている消費者の上っ面をなでるだけでは、大きなインパクトを与えることはできないだろう」。
[原文:Blueland CEO Sarah Paiji Yoo: ‘We’re not going to have impact if we only scratch the surface’]
GABRIELA GARCÍA-ASTOLFI(翻訳:Maya Kishida 編集:山岸祐加子)
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