歴史上、人類がもっとも歩いていないこのご時世ですから。
およそ300万年前から直立二足歩行している私たち人間にとって、歩くことなんてもはや当たり前だと思ってました。ところが、先日とある発表会でこんなデータを見てびっくりしたんです。
筋力が低下していくわたしたち
当たり前に歩き続けられると思っていたのは間違いだった!
なんでも人間の筋力、特に脚部の筋力は、40代半ばからどんどん低下していくそうです。脚の筋力が低下すると、自分の体重を支えることや、体重移動をスムーズに行うことが難しくなってきます。すると関節などへの負担が増して、やがて痛みが生じる場合も…。痛かったり、辛かったりしたら歩きたくなくなりますよね?でも歩行量が減ると筋力はさらに低下していくので、歩行力が低下の一途をたどる悪循環に陥ってしまうというのです。
歩けなくなったら外出するどうこう以前に、ひとりでお風呂に入るのもきびしい。生活の質に大きな影響が出るのは目に見えています。
コロナ禍も相まって、現代人の歩行力は低下している一方なんだとか。人生100年とは言われているけど、実際そのうち健康でいられる「健康寿命」は平均寿命よりもおよそ10年短いそうです。つまり、平均して約10年間は健康に不安を抱えながら暮らすことになりかねないわけですね。歩けなくなるのは、いやだな……。
そこで! 歩行専用トレーニング
こんな時代の流れを汲み取って発足したのが「walkey」という歩行専用のトレーニングサービス。
共同開発したのは朝日インテックとquantumの2社です。歩くためのトレーニングって、ふつうの筋トレとどう違うの?と思ったのですが、答えはどうやらこの専用トレーニング機器にあるようです。
歩行のバイオメカニクスに基づいたトレーニング
これがその専用トレーニング機器です。筋トレマシンとは思えない、シンプルでやさしいフォルム。
中には特殊なぜんまい技術を使って極細ステンレスワイヤーが格納されています。そのワイヤーに持ち手やバーを取り付けてひっぱることで、歩行時に必要となってくる筋力を鍛えます。
実は、朝日インテックは医療機器やロボティクスに使われている極細ステンレスワイヤーのメーカーさん。強度の高い、それでいてしなやかなワイヤーを開発し、どんな方向からも均一に負荷をかけられるように工夫したそうです。
そうすることで、バイオメカニクス(生体力学)に基づいた歩行動作に関わる全身の筋肉や関節を連動させたトレーニングを行えるのだとか。部位ごとに鍛える一般的な筋トレとはひと味違うってわけですね。
トレーニングは「反転ジム形式」で
トレーニングはまずwalkeyラボで細かく体の状態を分析してもらうことから始まります。
その結果を踏まえた上で、120種類のトレーニングの中からひとりひとりにパーソナライズされたメニューを作ってもらい、正しいフォームなどを1対1で指導してもらいます。
そこからはひたすらおうちトレーニング。1日30分、専用webアプリで動画を見ながら自分のペースでトレーニングを進めていきます。2週間後には再びwalkeyラボで進捗をチェックしてもらったり、新しいトレーニングメニューを作成してもらったり。
通常のジムトレーニングとは逆なんですが、家にいながら鍛えられるのは忙しい毎日を送る社会人にとって大きなメリットかもしれませんね。それでも家にずっとこもりっぱなしでは、せっかく鍛え上げた脚力も廃れるというもの。そこで、アプリを通じてwalkeyユーザー同士でつながれるコミュニティの用意もあるそうです。
実際やってみた
せっかくなので、わたしもwalkeyの機器を使ってスクワットしてみました。
トレーナーさん曰く
立ち上がる時に床を蹴りながら背筋をピーンと伸ばすと、しっかりと足裏から脚全体を使える
そうなんですが、意外とむずかしい…!それでも20回のワンセットをこなしただけで体がポカポカしてきて、けっこう心拍数が上がりましたよ 。
これ、自分では気づけない歩行時のクセや左右の偏りなんかも改善が期待できそうです。walkeyのモニターさんは「3ヶ月で変化を実感できた」そうなので、続けることでよりバランスの取れた体の動かし方を体得できるのかな?
100年歩けるカラダになる
6月4日からプレオープンする自由が丘のwalkeyラボでは、無料体験会が開催されるそうです。気になる料金設定ですが、ベーシックプランは2万5000円/月。…ちょ、高くない⁈(ほかにも数種類の料金プランあり)
健康にかけるお金は自分への投資だと思えば、高くないでしょうか。どうです、100歳になっても歩ける体を作るための最短ルート、歩いてみます?