電子帳簿保存法、6割以上が「何かしら適用済み・適用予定」の一方で、経費精算申請「全部紙・一部紙」が8割以上 

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 アルプスシステムインテグレーション株式会社(ALSI)は、従業員100人以上の企業の経理担当者などを対象に実施した「電子帳簿保存法の適用状況、および経費精算の実態調査」の結果を発表した。

 電帳法は、国税に関する帳簿を電子化して保存することを定めた法律。2022年1月1日に施行された改正法では、電子取引データの電子保存が義務化されたが、多くの企業が準備不足であることから、2年間の猶予期間が設けられた。今回の調査は、それから3カ月間が経過した時点での企業の対応状況を把握するために実施したという。財務/会計/経理部門の担当者または役員の計413人を対象に3月24日~28日、ウェブアンケート方式で調査した。

 まず、「電帳法の適用状況について教えてください」(n=376)との質問では、「電子帳簿保存法のスキャナー保存・電子取引とも適用済み」が26.9%、「電子帳簿保存法の電子取引のみ適用済。今後スキャナー保存の適用を予定している」が14.0%、「電子帳簿保存法の電子取引のみ適用済み。スキャナー保存の適用は考えていない」が7.2%、「電子帳簿保存法の電子取引のみ適用予定」が17.6%だった。合計65.7%が、電帳法について何かしらの対応または対応予定があるという結果となった。

 しかし、「電帳法の適用は考えていない」が9.0%、「知らない・わからない」が25.3%となっており、合計34.3%は電帳法への対応が見込まれていない。

「電帳法の適用状況について教えてください」

 「電帳法についてあなたの理解に最も近いものを教えてください」(n=413)との質問では、「十分理解している」が36.7%、「存在は知っているが、内容は理解できていない」が37.8%、「名前を聞いたことがある」が16.5%。一方で、9.0%が「存在を知らない」と回答している。

「電帳法についてあなたの理解に最も近いものを教えてください」

 実際に経理の業務はどれほど電子化されているのか。「経費精算の申請は、ペーパーレス化(電子化)されていますか?」(n=413)との質問では、「全て紙で申請している」が31.0%、「一部電子化している」が53.5%となり、経費精算にて紙が使われている企業は84.5%に上っている。一方で、「全て電子化している」は15.3%にとどまる。

「経費精算の申請は、ペーパーレス化(電子化)されていますか?」

 経費精算の申請や保管に紙を用いていると回答した経理担当者を対象に「経費精算業務でペーパーレスが進まない原因は何ですか?」(n=363)と質問したところ、「優先順位が低い」が41.3%、「業務効率化に向けて取り組む時間がない」が32.0%、「電子化に対して、社員の抵抗がある」が29.8%、「費用対効果が望めない」が23.4%などだった。

「経費精算業務でペーパーレスが進まない原因は何ですか?」

 ALSIは、電帳法やキャッシュレス決済に対応した経費精算ができる「BIZUTTO経費」や、電帳法の電子取引データの電子保存義務に適合した「BIZUTTOエビデンス」といったソリューションを提供している。

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