バーチャルオフィスのoViceと戸田建設、新しい「デジタルツインスマートオフィス」を共同開発 

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 oVice株式会社と戸田建設株式会社は、リアルとバーチャルを融合させた大規模な「デジタルツインスマートオフィス」を共同で開発すると発表した。2024年10月竣工予定の戸田建設本社ビル「(仮称)TODA BUILDING」を対象とし、戸田建設の全社員がバーチャルで働けるようにするという。

 oViceが提供しているバーチャルオフィス「oVice(オヴィス)」は、2次元のバーチャル空間にオフィスを再現し、テレワークを導入している企業などで利用されている。特徴として、バーチャル空間上で自分のアバターを動かして相手のアバターに近づけることで話しかけられるなど、位置や距離がコミュニケーションに影響するシステムがある。

 ニューノーマルへの移行により、社会全体が多様なワークスタイルへの対応を迫られており、オフィスのあり方も同様だとする。テレワークもリアルオフィスへの出社も、どちらも選択可能な多様なワークスタイルに適応できることが必要だとの認識で両社は一致。戸田建設が描くスマートオフィスの機能に加えて、ハイブリットワークなど多様なワークスタイルに適応できるオフィスビルの共同開発を行うことになったという。

 戸田建設が公開した動画によると、デジタルサイネージによるオフィスの空席情報の提供や、スマートフォンアプリ「T_ReCS」による出退勤登録、照明や空調の管理などが、スマートオフィスの機能として挙げられている。

 それに加わる「デジタルツイン」とは、現実世界の情報をセンサーなどで測定し、デジタル空間上に現実世界を複製する技術のこと。共同開発されるデジタルツインスマートオフィスでは、NFC(Near Field Communication:近距離無線通信)などの技術を活用し、リアルオフィスに出社している社員の位置情報を座席レベルで取得。バーチャルオフィス「oVice」にリアルオフィスと同じレイアウトを再現し、社員の位置情報と連動してアバターを表示するという。

リアルなオフィスと、oViceによるバーチャルオフィスのデジタルツイン

 社員の情報だけでなく、オフィス内の照明や空調、食堂やトイレの空き状況といった情報もバーチャルオフィスに反映。さらに、3Dデジタルツイン空間を利用したサービスにより、ビルメンテナンスも効率化できるという。

 両社は現在、東京都中央区八丁堀の「T_FIT HATCHOBORI本社ビル」をモデルに連携を開始している。また、戸田建設はTODA BUILDING竣工の前にoVice上に「バーチャルTODA BUILDING」をオープンし、リアルオフィスのレイアウト検討などに活用するとしている。

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戸田建設 スマートオフィス紹介動画

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