メタバース就活フェス「METANAVI」がとってもいい雰囲気な理由 #VRChat

GIZMODO

人事と経営層のみなさま。ご注目を。

メタバースの活用事例の1つとして、VRChatを用いて開催された就職フェス「METANAVI」をご紹介しましょう。メタバース関連企業の採用人事担当者、そしてメタバースでのキャリアを考える学生や社会人が集う就職イベントであり、4月29日に開催された第1回目は、仮想空間の会場に集まった就職希望者は30名でしたが、YouTubeライブ、Zoomの視聴者数は1000人を超えましたよ。

一般参加者が30人って少なくない?

Photo: 武者良太

仮想空間会場という現地での参加人数が控えめというのは理由があります。VRChatなどリッチな体験ができるVRメタバースは、現時点において1,000人規模のユーザーを収容できる余地がありません。100人でも極めて難しい。全員が透明とかシンプルで動きの少ないものとか、通信量激減なアバターに着替えたら可能ではあるものの、それでは(メタバース内で)ありのままの姿で喋るという就職フェスの醍醐味がスポイルされてしまいます。

Photo: 武者良太

ゆえに現状は、YouTubeライブなども併用したイベントとするのがベストとなるのでしょう。企業の理念や経営方針、募集職種や求めているスタッフ像を伝えるには。

五社五様な出展企業

出展していた企業を見てみましょう。

Photo: 武者良太

自然言語処理、音声認識、画像認識、感情認識などの技術を活用することで不気味の谷を超えるフォトリアルなバーチャルヒューマンを開発し、運用しているAWW(アウ)。アバター作成スマホアプリMakeAvatarを開発し、2021年に開催されたSANRIO Virtual Fesの企画制作を担当したGugenka。20歳! ハタチ!のCEOが率いるuzumaki creativeは、NFTコンテンツを身につけられるARフィルターも作っていますし、VTuberプロデュースにAI VTuber事業も手掛けているPictoria。そしてギズモードともコラボしたSTYLYを展開しているPsychic VR Labの5社が集まりました。

お互いがメタバースを知っているから話が早い

Photo: 武者良太

各ブースでは採用人事担当者と参加者が、積極的な会話を交わしていました。お互いにスーツを着なくていい。自宅から移動時間をかけずに参加できる。もともとVRChatに慣れ親しんでいる方が参加しているので、VRビジネスやVTuberビジネスについての基礎説明が不要だから、話の密度が濃いんです。

Photo: 武者良太

僕、台湾人で台湾在住なんですけど、リモートで仕事できますか」という質問も投げかけられ、フルリモートが可能な企業・職であれば、日本という枠を飛び越えた採用活動ができるんだとハッとしたり。

Photo: 武者良太

採用人事担当者の方々にお話をきくと、ほとんどの方が「メタバース内でのコミュニケーションは親しみやすいから、いろいろお話ができるのがいいですね」と、このメタバース就職フェスに好意的というのも印象的でした。

Photo: 武者良太

ちょうど求職中というやぐりゅーさん( @lyu_0509 )にもお話を伺いました。

「一口にメタバース関連の企業といっても、イベント運営もあれば技術開発もあり、またSNSに強い企業も出展していて、今!という感じがする、未来を感じる企業ばかりだと感じましたね。自分とマッチしそうな企業もありましたし、採用枠はないけど熱いことやっていていいなあと思える企業もありました

ここ大事。自分はこういうことができるしやりたいんですけど、と積極的なプレゼンができる空気感があり、採用人事担当者によっては「今すぐは無理かもしれないけどお話は聞きたい」と前向きでしたから。

次回のMETANAVIは6月下旬に開催

Photo: 武者良太

企業にとっても参加者にとっても実りある就活フェスだったMETANAVI。メタバース人材をリクルーティングするなら、とても価値ある場ですよこれは。次回の開催は6月下旬にあるそうですし、他にもメタバースサービスを用いた就活イベントはあります。XR領域企業のみなさま、出展してみてはいかがでしょうか。

Source: METANAVI