イモが大好きな東京の高校生が茨城の大学に進学し、原料であるキャッサバを掘るところからタピオカを完成させた。こんな投稿がツイッターで大きな注目を集めている。
J-CASTニュースは2022年4月12日、この学生に取材した。
背丈よりも大きなキャッサバからイモを入手
タピオカづくりに挑戦したのは、大学4年生のツイッターユーザー・てるてる(@teruterurururu_)さん。様々なイモを食べ比べる中で品種の違いに興味を持ち、地元・東京を離れ、茨城県の筑波大学に進学した。現在は、生物資源学類という学部で農学などを学んでいる。学外では、東京大学発のインカレサークル「IMOPROJECT (イモプロジェクト)」に所属し、イモ類の栽培や研究に励んでいる。
てるてるさんは取材に対し、タピオカづくりの経緯について次のように説明する。
サークルのメンバーのつてでキャッサバを手にする機会を得たことから、タピオカづくりを思い立った。21年11月、160~170センチくらいの自身の背丈よりも大きなキャッサバの低木から、茎の根元に成っていたイモを収穫した。
収穫後、キャッサバのイモに水を加えてミキサーにかけた。こうしてできた液体を布でこしとり繊維をのぞき、しばらく放っておくと、デンプンが沈殿する。このデンプンを集めて乾燥させることでタピオカ粉が完成した。
てるてるさんによれば、最も苦労したのは粉をタピオカにする過程だという。市販のタピオカ粉と同じように、黒糖や水分を加えてみたものの、分量通りではうまくいかなかった。
「私の作ったタピオカ粉は、一般的に売られているものと何かが違うようです。ねばねばしたスライムみたいなものができてしまいました。それで粉の量を調節して何回か作り直したのが、一番大変でした」
作り方はインターネットなどで調べた。キャッサバの情報はまだ少ないため、サツマイモやジャガイモなど他のイモ類に関する情報も参考にした。
「ちゃんとできるか不安でしたが、実験みたいな感じで、うまくいかなくてもしょうがないと思いながら取り組んでいました」