私(あひるねこ)は辛いものがあまり得意な方ではないし、自分からすすんで食べることもそうそうないのだが、これだけはハッキリ分かる。「かつや」が2022年3月25日に発売した期間限定メニュー『辛出汁チキンカツ』はどう考えても辛すぎると。ちょっと想像を超えてきている、と。
いやいや、とんかつチェーンが出す辛い系メニューだ。そんな大したものではないだろう……という油断はマッハで命取りとなる。事実、何の心の準備もせぬまま注文した私は、一口食べた瞬間「マジか」と呟きかけた。各自、取り扱いにはくれぐれも注意されたし。
・かつや新商品
「かつや」によると『辛出汁チキンカツ』とは、惜しまれつつ販売を終了した『赤辛カツ丼』の進化形だという。定食759円、丼649円、単品539円で(すべて税込価格)、すべてテイクアウト可とのこと。
先述したように私は辛いメニューにあまり興味がないので、『赤辛カツ丼』に関しても思い入れはゼロ。よってほぼ初対面の気持ちで定食を注文した。
『辛出汁チキンカツ』は鉄鍋の中に大きなチキンカツと真っ赤なタレ、そして大量の白髪ネギが盛られている。奥に添えられているのは千切りキャベツだ。
ドロッとした辛味噌のようなタレの中には鶏ひき肉が入っており、さらに魚粉(にぼし粉)を加えることで、辛い中にも出汁の旨みがしっかり効いた仕上がりになっているという。
さすがチキンカツは一切れが分厚く、衣がタレをたっぷりまとって食べ応えも……
食べ応えも……
_人人人人人人人人_
> 辛っら!!!!!! <
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・想像以上
マジかこれ、辛すぎるだろ! 後からじわじわ辛いというよりは、口に入れた瞬間から即発火するスピードスタータイプである。いや助走とかねぇのかよ! いきなり刃物を振り回すんじゃないよ!! 唐辛子系の猛烈な辛味によって口内をメッタ刺しにされる私。
その最大の戦犯と呼べるのが、見るからに辛そうな真っ赤なタレだ。中に何が入っているのか知らんが、コイツが触れたものはカツであろうとキャベツであろうとすべてが特級呪物と化す。
実際、私は途中からこのタレが怖くてなるべく避けて食べるようになってしまった。助けて五条先生ェェェェエエエエ!
・言いたいことは分かる
たしかに辛い中にも出汁の旨みが効いており(魚粉は好みが分かれそう)、そこに “ただ辛いだけのもの” は提供したくないという「かつや」の心意気を見出すことは可能だ。某有名カップ焼きそばが量産する激辛シリーズとは考え方が明確に異なると言えるヤングね。だがしかし……!
個人的には、なぜこんなに辛くしたのかまったく意味が分からへんのよというのが正直なところである。誰も会議で「シンプルにこれ辛すぎません?」と疑問を呈さなかったのか? 社風が激辛なのか? アークランドサービスホールディングスは。
まあ、100歩譲って激辛メニューを出すのはいい。そういった商品を発売する飲食チェーンは特に珍しくはないからだ。ただな「かつや」よ、これだけは言わせてくれ。
もうちょい警告しろ……!
その辛さ……ッ!!
・もっとアピれ
この 『辛出汁チキンカツ』に圧倒的に足りないものがあるとすれば、それは「めちゃめちゃ辛いのでマジで気を付けてくださいね」という事前の注意ではないか。「辛いだけじゃ物足りない」、じゃないんだよ。辛さを過少申告するなと言いたい。
私のように軽い気持ちで手を出す “かつや者” を少しでも減らすためにも、「かつや」は今すぐ『辛出汁チキンカツ』を『獄辛出汁チキンカツ』に改名した方がいいだろう。メニュー表に髑髏(どくろ)マークを記載することもお忘れなく。なんならR指定にしてくれたっていい。
辛いものが得意な人は平気かもしれないが、そうでない人はくれぐれも注意するように。今回の「かつや」の新商品は、何でもないような顔であなたに近付き、表情一つ変えずに喉元を切り裂いてくる激辛サイコチキンである。
参考リンク:かつや
執筆:かつや者・あひるねこ
Photo:RocketNews24.
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