CNET Japanの編集記者が気になる話題などを紹介していく連載「編集記者のアンテナ」。主にエンターテインメント領域を取材している佐藤が担当。今回は3月12日と13日に、神奈川県のぴあアリーナMMにて行われた、「ラブライブ!スーパースター!!」をテーマとしたライブイベント「ラブライブ!スーパースター!! Liella! 2nd LoveLive! ~What a Wonderful Dream!!~」横浜公演における、13日のDay2公演の模様をお届けする。
「ラブライブ!」は、「みんなで叶える物語」をキーワードとして、オールメディアで展開しているスクールアイドルプロジェクト。「ラブライブ!スーパースター!!」ならびにスクールアイドルグループ「Liella!」(※読み方は「リエラ」)は、シリーズの最新プロジェクトとして、2020年に始動。表参道と原宿と青山という3つの街のはざまにある新設校「私立結ヶ丘女子高等学校」を舞台に、澁谷かのんを中心として同校初めての入学生である5人が、スクールアイドルとして活動する姿を描いている。2021年に入ってからデビューシングルをリリースし、同年7月からはTVアニメ第1期を放送。すでに第2期制作も告知している。
メンバーの声を担当するキャストが、同名のグループとして自らステージに立つライブイベントもシリーズ恒例。Liella!の1stライブはツアーとなり、2021年10月末から2022年1月にかけて、全国11会場で22公演(追加公演含む)を実施。シリーズでも今までにない形となった1stライブツアーを駆け抜けた。そこから約2カ月ぶりとなる2ndライブは、この横浜公演と、4月の名古屋公演での開催となっている。
公演は新型コロナウイルス感染対策ならびに、感染拡大予防ガイドラインに沿う形での有観客開催となり、客席から発声をともなう声援は控える形となっていた。そのため、コール&レスポンスやメンバーからの問いかけ、曲中の盛り上げやパフォーマンスには、クラップ(拍手)を送ったりコンサートライトを振る形で応えていた。なお公演の模様は、オンラインでの有料生配信も実施。Twitterでも視聴者のコメント投稿で盛り上がりを見せていた。
出演したのは、Liella!メンバーである澁谷かのん役の伊達さゆりさん、唐 可可(タン クゥクゥ)役のLiyuuさん、嵐 千砂都役の岬 なこさん、平安名すみれ役のペイトン尚未さん、葉月 恋役の青山なぎささん。またゲスト出演として、作中に登場するスクールアイドルグループ「Sunny Passion」のメンバーである柊 摩央役の結木ゆなさん、聖澤悠奈役の吉武千颯さんも登場した。
左から、柊 摩央役の結木ゆなさん、平安名すみれ役のペイトン尚未さん、唐 可可(タン クゥクゥ)役のLiyuuさん、澁谷かのん役の伊達さゆりさん、嵐 千砂都役の岬 なこさん、葉月 恋役の青山なぎささん、聖澤悠奈役の吉武千颯さん
このライブでは、Liella!の1stアルバム「What a Wonderful Dream!!」に収録されている新曲やソロ曲、新衣装のお披露目に加え、Sunny Passionのステージや1stライブツアーなどで披露した楽曲を織り交ぜる形で進行。アンコールを含めて22曲、約3時間のステージを行った。
メインステージに張られた白いスクリーンに、メンバーのイメージカラーが1色ずつライトで彩られ、そして5人のシルエットが映し出される。そしてスクリーンが落とされたあと、1stアルバムのジャケットで着用していた新衣装の5人が登場。伊達さんによるライブのタイトルコールとともに、「みんな、会いたかったよ!」と5人で呼びかけ、大きな拍手が巻き起こってライブがスタート。オープニングナンバーとなった「GOING UP」を軽快に歌い、そして「Dancing Heart La-Pa-Pa-Pa!」では明るく賑やかな雰囲気のなか、間奏では伊達さんや青山さんがそれぞれハートマークを作って投げキッスを披露する一幕もあり、盛り上がっていた。
トークやコール&レスポンスを行うなかで、今回はライブ配信が中国でも行われているということで、上海出身であるLiyuuさんがレクチャーをしつつ、5人で現地の言葉での挨拶を披露。ほかにも伊達さんから、ライブタイトルになっている「What a Wonderful Dream!!」は「なんて素晴らしい夢」を意味する言葉であることに触れ、リリースイベントは無観客だったことから、ファンの前でパフォーマンスをすることが夢だったと振り返り、1stライブツアーで叶ったことに感謝の言葉を送る。そして、もっと新しい大きな夢をみなさんと叶えていきたいと、2ndライブに向けた意気込みを語った。
ライブ再開後に歌ったのは、1stアルバムの表題曲でありライブタイトルでもある新曲の「What a Wonderful Dream!!」。夢を見ること、その力を信じることを表現した曲を、5人で高らかに歌声を響かせていた。今度はセンターステージに伊達さん、ペイントさん、青山さんが移動して、この3人での「1.2.3!」に。オリジナルとは違ったメンバーでの披露となり、その歌声もさることながら、間奏ではそれぞれが「1」「2」「3」を示す振りを入れたり、最後の決めポーズもそれぞれの数の指を立てるなど、新鮮なものとなっていた。
ライブでは初披露となるメンバーのソロ曲は、まずLiyuuさんによる可可の「水色のSunday」から披露。水色のパラソルを手に、個別の新衣装をまとって歩いたり立ち止まったりしながらキュートに歌う。曲の途中では開いたパラソルの内側に取り付けられたカメラから、セルフィー風の映像が映し出される場面もあり、歌の心地よさと見どころもあるステージとなっていた。
岬さんはが歌ったのは、千砂都の「Flyer’s High」。TVアニメ第6話で千砂都がダンス大会に出場したときのことをイメージさせる、赤のステージ衣装をまとって岬さんが登場。小刻みなステップを披露したり、腕を振る振り付けで場内もその動きに合わせてコンサートライトを振る光景が見られるなど、一体感を生み出すパフォーマンスを披露していた。
伊達さんとペイトンさん、青山さんが、紺色を基調として白の刺繍が目を引く新衣装で登場。3人からの質問に場内がクラップで答えるステージを経て、Liyuuさんと岬さんも合流。「だから僕らは鳴らすんだ!」ではセンターステージに移動し、さまざまな方向に向かって歌を届け、そして場内もクラップの音に包まれていた。
トークでは、センターステージのある会場は2ndライブが初めてということもあってか、距離の近さが話題となったほか、Liyuuさんはソロ曲について、可可のことを描いている歌詞はLiyuuさん自身も共感していること、また岬さんはソロ曲を通じて元気をプレゼントしたかったことなど、それぞれに感想を語っていた。
ここからSunny Passionが登場。「HOT PASSION!!」ではノリノリでパッション全開というぐらいのステージで、さらなる盛り上がりを生み出していた。このあとを受けて、伊達さん、Liyuuさん、岬さん、ペイトンさんの4人による「常夏☆サンシャイン」に。Sunny Passionが住む神津島でのエピソードを描いた第6話で、夕暮れどきのステージで歌い踊るメンバー4人のアニメPVをバックに、ラブライブ!シリーズの特徴でもあるシンクロパフォーマンスを披露。そして再度Sunny Passionが登場し、センターステージで「Till Sunrise」を歌う。青く照らされたステージに月明かりを示すような黄色のライトで照らす場面もあるなかで、持ち味である元気なダンスで魅了した。