トリックアートとは、目の錯覚を利用して「不思議な立体感を楽しむアート」のことだが……どうやら最近、南武線と武蔵野線が乗り入れる「JR府中本町駅」構内のトリックアートが話題になっているらしい。駅の中に描かれたトリックアートだと?
いつか府中本町駅に行く機会があればこの目で見てみたい……と思っていたら、たまたまタイミング良く近所に用事ができたため噂の現場へと向かった。果たしてどんなアートが描かれているのだろうか。
・立体的な案内表示
南武線から武蔵野線に乗り換えるために府中本町駅で降車。普段めったに利用しない駅だが、乗り換えは全く不安ではない。なぜなら噂のアートがメチャメチャ分かりやすく案内してくれているみたいだから。階段を上がると……いきなり “それ” が現れた。
おいおいおいおい。
死ぬほど分かりやすいな。
矢印がふわっと浮いている。マジかよ。そんでよく見たら「武蔵野線の矢印」がグイーン! と、こちらに向かって勢いよく飛んできているように見える……知らずに歩いていたら思いっきりジャンプしてしまうかもしれない。
ご覧のとおり、武蔵野線がオレンジの矢印、南武線が黄色の矢印だ。黄色はなんとなく出口のイメージがあるが、ハッキリ南武線と書いてあるので間違えることはなさそう。
JR東日本によると「お客さまにスムーズに乗り換えていただくために1番目立つ案内にしました」とのことで、約1カ月前(2022年2月)より実施された試みなのだとか。たしかに目立っているぞ。
・ここは出口です!
案内表示から察するに、乗り換えの際、間違えて改札を出てしまう方が多かったのだろう。ド派手な「STOP!」「ここは出口です!」が全てを物語っている。こんなに強く訴えかけられたら、誰だってこのまま突き進むことに不安を覚える……はずだ。
・色々応用できそう
インパクトの強いトリックアートはどちらかというとエンタメ要素が強い印象がある。しかし今回のように「間違いやすい場所での案内」で役立つかもしれない。たとえば、交通違反の取り締まりをしている「一時停止」や「通行禁止」の場所とかね。どうでしょうか。
──そんなわけで、まだまだ珍しい駅構内のトリックアートに興味のある方は、ぜひ東京都府中市の府中本町駅に足を運んでみてほしい。本当になかなかの迫力だったぞ!
・今回ご紹介したスポットの詳細データ
名称 府中本町駅
住所 東京都府中市本町1丁目29
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.