ウクライナにみるいじめの構図 – 自由人

BLOGOS

■元ウクライナ大使が呼ばれない不思議

 ロシアによるウクライナ侵攻が世界中で注目され、またぞろマスコミではウクライナ問題1色になっている。
 マスコミの意見だけ聞いていると、「プーチンは戦争を起こした」という一方的かつ表面的な意見ばかりが報道されており、今回のウクライナ問題の本質については完全に無視されている。

 少し掘り下げただけでも、今回のウクライナ問題には思想的な問題がバックグラウンドに有ることぐらいは解りそうなものだが、毎度のことながら、大部分の人々は表層的な事柄(ロシアがウクライナを攻撃した)だけに目を奪われている。

 今回のウクライナ問題でも多くの専門家と称する人々がテレビに登場して意見を述べているが、日本で最もウクライナ問題に詳しい1人と思われる元ウクライナ大使の馬渕睦夫氏には全くお声がかからない。この事実1つだけとっても、おかしいことが分かる。まるで、本当のことを伝えられては都合が悪いと言わんばかりの報道姿勢には疑問を呈さざるを得ない。

 マスコミにとって都合の良いことしか述べない御用学者ばかりを登場させ、都合の悪いことを言う有識者は無視されるのは毎度の通りだが。

■大きく分けると3つに分かれるウクライナ問題

 私が観たところ、今回のウクライナ問題は、見る人の認識力によって大きく変わり、見る人によっては全く違った見え方をしているのではないかと思う。

 おそらく、99%の人々は、「プーチンは悪人」「ロシアは戦争を起こした」という認識を持っており、このての人々はマスコミ報道が100%正しいと思っている。

 そして、0.99%ぐらいの人々は、ウクライナ側にも問題が有るのではないかと思っている。ウクライナの大統領は西側に自国を売る売国奴であり、ロシアの侵攻はそれを止めるための行動だったと認識している。

 最後に残った0.01%(1万人に1人)の人々は、この紛争自体が茶番だと認識している。

 そんな感じで、大きく分けると3つに分かれている。

 私自身の認識は、目下のところ、2つ目と3つ目の中間と言ったところかもしれないが、いずれにしても、意図的な騙し合いが行われているだろうことは間違いない。

■いじめっこに支配された世界

 ロシアと親ロシア派のベラルーシのオリンピック選手はパラリンピックに参加させないというような、個人をターゲットにした、いじめのような制裁も行われている。何の関係もない個人(身体障碍者)にまで容赦なく攻撃を加える姿勢からも、政治的な問題がバックグラウンドに有ることが窺える。そこに見え隠れする思想は、「我々の傘下に入らないものは許さない」という強固な意思であり、図らずも、オリンピック自体が政治的な偽善ショーだったことを自ら暴露してしまったかのようだ。

 元々、ウクライナは東側諸国だった。そのウクライナを強引に西側諸国に入れようと画策する動きに対してロシアが待ったをかけた。以前からウクライナでは、西側諸国の策謀で多くの民間人が殺害されていた。先に攻め込んだのは西側諸国だったが、そのことは報道されず、抵抗したロシア側だけが悪とされる。

 まさに、いじめの構図そのまんまだが、現代の世界は残念ながら、いじめっこが支配しており、そのいじめっこに騙される人があまりにも多過ぎるために、いつまで経っても、この悪しき状態が改善されない。いじめっこに騙されて協力している99%の人々が世界を悪くしている。

Source