今から10年ほど前。同僚の佐藤とチョコレートパフェの話で盛り上がり、そのままの勢いで新宿駅付近のスイーツ屋さんに行ったことがある。
店内に男は我々だけで少し恥ずかしくも思ったが、お互いチョコレートパフェを食べながら、チョコレートパフェについてあーでもないこーでもないと語り合った。それぞれのポリシーやイデオロギーが激しく交錯する中、平和的に合致した意見があった。それこそが──
──話を10年後の今に戻して、この日に私が注文したのは渋谷「喫茶館キーフェルグローバルクラブ」のチョコレートパフェ(税込1320円)だ。
まずトップに乗っているスペアミントに目がいくが、ロータスのビスケットもイイ仕事をしている。そしてバナナとホイップクリームとバニラアイスの層をクリアすると……
チョコアイスの層にぶち当たる。キーフェルのチョコレートパフェはここからが本番。サックサクのコーンフレークとチョコアイスが激しく交錯したと思えば、
「ホイップクリーム」と「多めのチョコソース」と「溶けたバニラアイス」が「コーンフレークを巻き込んだバナナ」を覆い……と、もうなんだかわけのわからない激甘の激ウマ状態。
そして──
最後の最後、「すべてがドロドロに溶けた部分(通称ドロリンチョ)」をスプーンですくってペロリといただく……のであるが、先述の “10年前の佐藤” と合致した意見、それこそが
「こういった先の尖った容器だと、なかなか最後のドロドロ部分が食べにくいよね」という意見だった。非常にどうでもよい話だが、チョコレートパフェを食べるたびに、佐藤と交わしたそんな会話を思い出す。
なお、同店の容器はそこまで尖っていないためか、最後の最後まで「最後のドロリンチョ」を楽しむことができた。いいや、最も印象に残ったのは、むしろ最後のドロリンチョ。チョコソース多め、贅を極めたドロリンチョ。昔は尖っていた私も佐藤も、だいぶ今や丸くなった。ほろりんちょ。
・今回訪問した店舗の情報
店名 喫茶館キーフェルグローバルクラブ
住所 東京都渋谷区道玄坂2-6-17渋東シネタワー2階
営業時間 11:00~23:00
執筆:GO羽鳥
Photo:RocketNews24