原発巡る元首相5人の呆れた行動 – 深谷隆司

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 深谷隆司の言いたい放題第917回

 「元首相5人の呆れた行動」

 相変わらず私は元気に活動している。温故知新塾の講義は実施できたが、自民党政経塾の恒例の熱海合宿はコロナで中止、後の講義は自宅からすべてオンラインである。

 石原慎太郎氏の逝去など私の年齢の前後の人がこのところ相次いで亡くなって、葬儀も多いが出来るだけ出席して冥福を祈っている。

 「Hanada」の連載はすでに14回になるが「盟友石原裕次郎」前後編も評判がいいと嬉しい連絡であった。次は2回にわたって佐藤栄作総理ご夫妻の思い出を書く。「語り部」の役目は忙しい。

 9日は「アライヴン」という大きな会社で講演、オンラインだが相手の人たちの姿も見えたから、話も順調に出来た。今日は「言論テレビ」に出演し石原慎太郎氏追悼で花田氏と対談を行う。

 オミクロンの大変な感染が続いているがもう一息で終息するのではないか・・・。

 それやこれやで気分はいいのだが、過日来不快なのは元首相連中の無責任な行動である。

 小泉純一郎、菅直人、村山富市、細川護熙、鳩山由紀夫の5人が欧州連合(EU)の欧州委員会に、東京電力福島第1原発に絡む誤った見解を記した書簡を送ったのである。

 欧州委員会が示した原発を肯定する方針に対して、撤回を求めた書簡だが、その中で「原発事故の影響で多くの子供が甲状腺がんで苦しんでいる」と誤った記述をしていたのだ。

 福島県の県民健康調査検討委員会や原子力放射線の影響に関する国連科学委員会などは、福島県の子供たちの甲状腺がんについて、放射線被ばくとの関連は認められないとしている。これが医学的、科学的知見である。彼らの言っていることは明らかな嘘である。

 山口環境相は「いわれのない差別や偏見を助長する」と抗議文書を出したが全くその通りだ。

 首相経験者たちは自らの言動が国際社会にどれだけ影響を与えるか考えたこともないのか!更に苦労が続く福島県民達への優しい思いはないのか!

 原発反対との自分たちの主張を訴えるために、事実に基づかない政治的主張を行い、更に福島県の風評被害を広げるなど断じて許されることではない。

 この連中は華やかな過去が忘れられず、何かにつけて話題になりたがる。

 それは勝手だが、そのことによって日本が世界から誤解されたり、日本人が不幸になるのでは取り返しがつかない。まさに国賊的行為ではないか。

 松野官房長官も駐日EU大使に面会し誤りの内容を是正する説明を行い、元首相の5人に対し不適切な見解を指摘する書簡を送った。

 コロナ禍で超多忙な政府になんと余分な苦労をさせるのか・・・。

 彼らの国賊的行為を看過してはならない。しっかり糾弾し、彼らに二度とこのようなことをさせないように、大批判の世論を興していかなければならない。私の役目は忙しい。

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