一時は世を席巻していたいきなりステーキ。大量閉店のニュースを見る度諸行無常を感じずにはいられないが、まだまだ私(中澤)の家の近所にはいきステがあるから、経営難というのもあんまりピンと来ないんだよな。
言うて、全然やれてるんじゃないの? そう思いながら、今朝いきステの運営会社・ペッパーフードサービスの株価を見てみたところ地獄だった。
・ブーム時の株価
ペッパーフードサービスの株価が最高額の8230円に達したのは2017年10月30日のこと。参考程度に同時期の外食の有名企業の株価をあげると、サイゼリヤの高値が3760円、すかいらーくは1708円、くら寿司は2675円だから、この株価が高めであることが分かるだろう。
株の購入は基本的には100株からなので、ペッパーフードサービス株を買うには82万3000円が必要だったわけだ。もちろん、株価は株の発行数とかでも変わるから、有名企業が必ずしも高いというわけではないが、さすが立ち食いステーキブームを巻き起こしている時代。ガンガンいこうぜ的な勢いを株価からも感じる。
・ブームが去って
その後、MPを使い果たした いきステが大量閉店となったことは今さら語るまでもない。だから、30年前から言ってるじゃん。ガンガンいこうぜは失敗したらヤバイって。
とは言え、前述の通り、店舗を見る分には、あんまりヤバそうにも見えない。ひょっとしたら、ひと段落したのかな? そう思ってさえいたのだが、今朝その株価に衝撃を受けた。なんと、2022年1月11日朝時点のペッパーフードサービスの株価は……
323円。
いのちだいじにィィィイイイ!!
全盛期から7907円も落ちている。逆に、これだけ株価を下げられる企業も少ないレベルだ。さすがに1000円前後かと思っていたが、コロナ禍前に1000円を割って下がって、数日前からまた崖みたいな急降下が始まっている。嘘だろまだ下げられるのか……?
・頑張れ いきステ
もう本当にヤバそうな空気が出ているが、2021年11月12日に公開された1年の決算では、最終益は黒転しているし、営業益の赤字も縮小している。ひょっとしたら、報じられた大量閉店などでやっと整理が終わったところなのかもしれない。
ここからいきステの逆襲が始まる……ことはないと思うが、いきステがぽっくり逝ってしまったら寂しいので、約10万円分株を購入してみた。ホイミ。
全盛期はもはや昔。今のいきステは傷だらけと言っても過言ではないだろう。しかし、まだその目は死んでない。頑張れ いきステ。お前の戦いはこれからだ。
参考リンク:ペッパーフードサービス「2021年12月期 第3四半期決算短信(PDF)」
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.