年末年始の暇つぶしに。
もう少しで今年も終わりますね!ってことで、ギズの中の人が2021年の「面白かったコンテンツ」をピックアップ! 映画もドラマもゲームもなんでもアリ。コンテンツ過多の昨今、何を摂取するべきか分からない人も多いと思うので、参考にどうぞ!
ドラマ『イカゲーム』
大ヒット中とは聞いていたけれど、「イカ」とお揃いのジャージとパステルカラーの建造物のサムネイルになんとなくテンションが上がらずにいました。でも、見てみてビックリ…。いや、これはヤバい。
『地獄が呼んでいる』を先に視聴していたんですが、韓国ってNetflixを使って自国のコンテンツの強さを世界にアピールするのが本当にうまい!
2000年に映画『シュリ』が日本上陸した時に、ただならぬものを感じましたが、あの頃から一貫して国内外をターゲットにしたストーリーテリングが絶妙。「イカゲーム」というローカルな遊びにしても、「海外では理解されないだろう」と忖度せずに使ってしまう潔さは見習いたい。
未視聴の方は、ぜひ、年末年始にエンジョイしてほしいです。
(中川真知子)
テレビアニメ『PUI PUI モルカー』
2021年、それはモルカーが登場した年でした。年明けすぐの1月5日から突如始まったプイプイなストップモーションアニメは、またたく間にSNSを癒やし倒し、モルカーブームが勃発。
まぁ、なんであんなにハマったのかと思い返すと、やはり現代人は疲れてるんだろうなと…。可愛い見た目に反していろいろなミームやオマージュが散りばめられていたのも良かったですね。インターネットユーザーはそういうのが好き。
アプリやプラモなどのメディアミックス展開が遅まきながら始まっていますが、モルカーのある世界線に今や僕らはいるのです。無限に癒やされようぜ。
(ヤマダユウス型)
リアリティ番組『セリング・サンセット ~ハリウッド・夢の豪華物件~』
最新シーズンとなるシーズン4が今年配信になった『セリング・サンセット ~ハリウッド・夢の豪華物件~』。好き。今の世の中、人の噂といざこざを堂々と楽しんでも許されるのはリアリティ番組だけです。なんか疲れたなって時に何も考えずに見るのがよし。
LAの富裕層向け不動産エージェントのリアリティ番組なのですが、LAの豪華物件はいっそ非現実的で見ているだけでスッキリ。エージェント達のいざこざもまた楽しい。シーズン1からみんな事情が変わっていくので、次第と感情移入&推しのギャルも変わっていきます。メリーのファッション好き。
シーズン4では、クリスティーンのいっそ清々しいほどの悪役っぷりが見もの。マーベル映画『シャン・チー』の主演シム・リウもちらっと出てくるので、シム好きとしては嬉しい。(『Kim’s Convenience』も配信してください!)
余談ですが、疲れた時に何も考えずに見るのであれば、パリス・ヒルトンが料理に挑戦するNetflixの料理番組『パリスとお料理』も好きです。パリスっていつまでたってもパリスで、好きとか嫌いとかじゃなくてただただスゴイ。
(そうこ)
MMORPG『ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ』
話題のMMORPG『ファイナルファンタジーXIV』の最新の拡張パッケージ『暁月のフィナーレ』は今年でぶっちぎりにベストな買い物でした。それぞれが単体のRPG並のボリュームのある拡張パッケージの中でもかなりのボリュームで、8年(旧版から数えれば10年)かけて展開してきた壮大なストーリーを極めて美しく畳む最高のフィナーレとなっていました。
一つの世界と一人の主人公の物語でここまで時間をかけて掘り下げたゲームは稀であり、それだけでも他にない魅力。しかし、オンラインゲームとしての面白さももちろんあって、ストーリー、アート、音楽、ゲームプレイすべてが素晴らしかった。しかもこれからアップデートが続きいろんなコンテンツが追加されていくので楽しみは尽きない。
今は先日お伝えしたとおり、人気すぎて一旦販売停止中ですが、本当にネタバレをしたくない内容なのでただただ何も知らずに体験してほしい、そんなゲームです。
(傭兵ペンギン)
映画『ドント・ルック・アップ』
気候変動の科学と公正の問題を大学で勉強し始めてから10年以上、遅々として進まない温暖化対策にいろんな感情を抱き続けてきた身としては、予告編が公開された段階で気候科学者や環境ジャーナリストの間で史上最高の気候変動映画になると話題沸騰だった『ドント・ルック・アップ』は、これ以上ないくらいツボにはまりました。
彗星衝突による人類滅亡という明らかな危機が目の前まで迫っているのに、科学の問題は政治化され、科学者の声は矮小化され、感情的になって発言するとSNSでミームになって笑われ、メディアは話題性だけを求め、人命よりも経済が優先され、社会は分断し、成功するかどうかもわからないテクノロジーに人類の存亡を賭けようとするなど、気候変動をめぐってずっと見せつけられてきた光景がそこかしこに詰まっていて、コメディ映画でたしかにおもしろくて笑えるんだけど泣きたくもなる映画でした。
ネタバレになるので結末には触れませんが、最後には今の世の中のための処方箋も用意されています。気候変動問題になんらかの形で携わって振り回されている人も、そうじゃない人も楽しめる作品だと思います。劇場でもNetflixでも観られますよ。
(Kenji P. Miyajima)
少年隊
今年夏、うっかり80年代の少年隊が歌い踊る動画を見て、何じゃこのダンスの熱量は!と驚愕、沼に落ちました。メンバーの錦織一清さんと植草克秀さんが去年独立されたのは知ってたんですが、その頃からブームが来てたらしく、長年のファンだけでなく私のような後追い組も次々覚醒してます。楽曲もダンスも多彩で奥深く、その魅力を解説する書籍『令和の少年隊論』も12月に発刊されました。たとえば1987年の『ABC』(ぜひ検索を)など、錦織さんの踊りは0.1倍速でエンドレスで見られる自信があります。
独立後のお二人の活動もせきを切ったようで、舞台(『シャイニングモンスター』『サラリーマンナイトフィーバー』/錦織さん)やYouTube(「ニッキとかっちゃんねる」)、ショー(『SHOW & TIME 2021』/植草さん)や新曲(『Song for You』『Dance with me』/錦織さん、『SHOW&TIME』『Letter…』/植草さん)など次々作り出されてます。12月12日のデビュー記念日には植草さんのショーに錦織さんが登場、13年ぶりに共演という号泣事案が勃発しました。
今後もそれぞれの活躍はもちろんですが、「少年隊」という名前は残っているので、いつか東山さんと3人そろう姿を再び見られるのかどうか…中年というより還暦も遠くない彼らですが、ファンはいつまでも少年を見守るように、注目し続けてます。
(福田ミホ)
映画『チック、チック…ブーン!』
今年見た作品で最も印象的だったのが、Netflixオリジナル映画の『チック、チック…ブーン!』です。本作はブロードウェイミュージカル『レント』の作詞、作曲、脚本を手掛けたジョナサン・ラーソンの自伝的作品を映画化したもので、主人公を演じたアンドリュー・ガーフィールドがとにかくハマり役でした。(あと歌がものすごく上手い)。
ミュージカル映画の本作には、(毎日サントラを聴いてしまうほど)素晴らしい曲が数多く含まれていますが、そのなかでも特に自分に響いたのが「30/90」という曲で、まもなく30歳という大きな節目を迎える主人公が、自身の焦りや不安を綴った歌詞には自分と重なる点がいくつもあり深く共感しました。ラーソン氏は「レント」のプレビュー公演の初日前夜に35歳という若さでこの世を去りましたが、それでも“今”を全力で生きた彼の姿は、この映画からもよく伝わってきます。
夢に向かって努力してるけど、なかなか報われない。そう感じる時にはぜひこの映画を見てみてください。きっと多くのヒントがこの映画には隠されてると思いますよ。
(はらいさん)
恋愛リアリティ番組「バチェラー・ジャパン」シーズン4
AmazonのPrime Videoで配信している恋愛リアリティ番組『バチェラー・ジャパン』シーズン4。私はシーズン1からほぼリアルタイムで見てきたバチェラーファンですが、今シーズンが一番面白かったと断言したい。
バチェラーを見たことがない人に、どのシーズンを見れば良いかを聞かれたたら、断然シーズン4をおすすめしたいですね。それくらい良い仕上がりでした。
4代目バチェラーの黄皓(コウコウ)氏は、歴代のバチェラーの中でも一番のスペックで、女性陣も過去イチの美女揃い、そのバチェラーと彼女らのキラッキラでドロッドロのリアリティショー、ハマったら一気観間違いなし!女性の駆け引きテク、バチェラーの振る舞いや切り返しも見ていて大変勉強になります。
最終話の最後の結果も大満足でした。私の周囲のバチェラー視聴者からも高評価です。特に第4話が神回、ここまで見たら多分最後まで見ちゃうでしょう。
(mayumine)
映画『竜とそばかすの姫』
今年面白かったのは、細田守監督の『竜とそばかすの姫』です。現実と仮想世界を往来するのは『サマーウォーズ』と同じですが、以前のようにブっ飛んだ大家族はおらず、田舎の女子高生すずが仮想世界<U>で歌姫ベルとなり、巻き込まれた騒動を通じて成長するという、もっと現実味のある話でした。荒くれ者で<U>から敵対視される竜の正体が判明する部分も、インターネットがあるからこそ。推理と偶然が必要でしたが、SNS世代には「そんなこともあるかもね」と受け入れられる流れでした。
コロナ禍になって初めての映画館で見たので、やはり巨大な銀幕の迫力は良いなと実感できたのも良かったです。ちょうどいろんなタイミングが重なり、有楽町で土曜日の午前中だったのに、ほぼ満員で端の席しか座れなかった…という点でも印象深い映画鑑賞でした。
(岡本玄介)
映画『素晴らしき、きのこの世界』
2019年のドキュメンタリーですが、最近日本でも劇場公開されたようですね。
今年はたまたまコーヒーかすからガーデニングにはまってパティオがジャングル化。命のめぐりを知って大きな癒しを得ました。パンデミックで死が身近にあるせいかもしれません。
いろんなエポックメイキングなコンテンツがあると思うのですが、きのこの世界は深淵で、ひそやかで、人生のレールに普通に乗っかっていると一生知ることもなく死んでしまう、そんな陰の存在なのではないかと思います。でも実は太古の昔からニューラルネットワークのように張りめぐらされていて驚くべき力で生命を支えているんですね。これを観るまで考えたこともなかった…!
菌類の世界的権威ポール・スタメッツ(頭脳明晰なのにどもりが原因で言葉を発することができず、学校ではずっと劣等生だった)が雷鳴に打たれてどもりが消えるサイケデリック体験は天啓のようで、言葉を発することのできない地球がつかわせた使徒なんじゃないかとさえ思えてしまいます。
今年はクレア・パターソンの名を知ることができたことと並んで心が震える出来事でした。
(satomi)