Microsoftは2001年にWindows XPをリリースし、その後、2006年に後継版となる「Windows Vista」を発売しました。Windows Vistaは長い開発期間の中で、さまざまな機能の実装が検討されていたのですが、その中のひとつのテスト版スクリーンショットが発掘されています。
Testers dig up an early 2003-era version of Windows Vista’s Aero theme | Ars Technica
https://arstechnica.com/gadgets/2021/12/testers-dig-up-an-early-2003-era-version-of-windows-vistas-aero-theme/
Microsoftが2006年にリリースしたWindows Vistaは、開発時は「Longhorn」というコードネームで呼ばれていました。MicrosoftはWindows VistaをLonghornとして開発していた際、多くの新機能を計画していたものの、ほとんどの新機能が日の目を見ることはありませんでした。そんな実現することのなかった新機能のひとつが、NTFSに代わる新しいファイルシステムです。
一方で、Windows Vistaに実装された機能も多くあります。そのひとつは、Windows VistaでDirect3DがOSのグラフィックス根幹機能に昇格したことで実現した機能である、GUI環境およびテーマの「Windows Aero」です。
Windowsの古い開発バージョンの発掘を行う@thebookisclosedさんが、Windows Vistaがリリースされる前のLonghornの開発ビルドの中で最も古い「2003年3月時点でのWindows Aero」のスクリーンショットを発見しました。
以下が2003年3月時点でのWindows Aero。Windows VistaやWindows 7の製品版では、Windows Aeroを有効にするとウインドウ部分が透明なガラスのようになり、背景が透けて見えるようになっていましたが、2003年3月時点では半透明のスモークガラスのようになっており、背景は透けるものの全体の印象はかなり異なります。
以下が製品版Windows VistaでWindows Aeroを有効にした場合のウインドウ。2003年3月時点とは大きく異なり、より鮮やかなで立体的な見た目になっています。
なお、Microsoftは2004年にLonghornの開発をリセットし、Windows Server 2003のコードベースから開発をやり直しています。これにより、Windowsファイアウォールを含むLonghornで計画されていたセキュリティ機能の多くがWindows XP Service Pack 2に含まれることとなりました。ただし、Windows XP Service Pack 2にセキュリティ機能の多くが導入されることとなったため、「結果としてWindows Vistaのリリースはさらに遅れることになった」と海外メディアのArs Technicaは記しています。
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