大阪市にある京阪電鉄のターミナル京橋駅で、40年以上親しまれている名物が同駅ホーム上で食べられるフランクフルトである。ところが店舗の業態転換が決まった。販売は継続されるのか。
1本120円、ケチャップ不要
京阪京橋駅の京都方面ホーム上で営業しているコンビニ「アンスリー」のスタンドでこのフランクフルトは売られている。ケチャップ・マスタード不要の味付けで、価格は1本120円。1000本以上売れる日もあるという名物だ。
アンスリーは京阪・阪神・南海の大手私鉄3社の駅ナカコンビニのブランド名だったが、阪神が2009年に「アズナス」に転換。京阪は2021年12月2日、食品中心の小型スーパー「もより市」への転換を進めることを発表した。22年度から23年度にかけて京阪沿線のアンスリー32店舗のうち19店舗を「もより市」に転換し、残りの13店舗は賃貸店舗などに転換するとしている。
転換の理由について京阪ホールディングスは駅ナカに求められる役割が変化し、食の品質へのこだわりが求められるようになったことから新業態店舗への転換を図るとプレスリリースで説明している。
京橋駅のアンスリーの今後とフランクフルトについて12月6日、京阪HDに取材したところ、6日時点では今後の業態や転換のスケジュールも検討中という回答だった。
京橋駅のフランクフルトの歴史は長く、京阪HDによればアンスリーの前身の駅売店時代、1975年頃から販売されていた定番の商品だった。フランクフルトの販売が続くかどうかについても、まだ確定的な事項はなく公表できる情報もないと話している。