サムスンは11月24日、170億ドル(約2兆円)を投じてテキサス州中部に半導体工場を建設する計画を発表した。世界的な半導体不足の中での巨額の投資だ。
提供:Jung Yeon-Je/Getty Images
建設地はオースティン近郊のテイラーで、オースティンにはすでにサムスンの生産施設がある。新工場におけるチップの生産開始は2024年の予定だ。
サムスンはスマートフォンとテレビの最大手だが、世界中のデバイスメーカーにメモリーチップを販売する事業も手掛けている。ここ数カ月、人々がパンデミックの影響で在宅ワークをしていることや、人々のオンライン上のあらゆる活動がデータセンターに保存されていることから電子機器への需要が高まり、サムスンのチップ事業を後押ししている。
しかし、PC、タブレットやウェブカメラなど在宅勤務用のデバイスによって急増した需要は、半導体製造業界のチップ供給能力を超えてしまった。チップの不足はすぐにリモートワークや学校における需要以外にも波及し、タブレットやゲーム機、テレビ、ゲーミングPC用のグラフィックカードといったホームエンターテイメント機器に影響を与えている。
Joe Biden政権はサプライチェーンの問題に対応するために、企業に需要と供給に関してより透明性を持たせるよう要求し、議会に「Critical Supply Chain Resiliency Program」を提案した。
「テキサス州でのパートナーに加えて、サムスンのような米国での最先端の半導体製造を拡大しようとする企業を支援する状況を作り出してくれたBiden政権にも感謝したい」とサムスン電子デバイスソリューション部門の最高経営責任者(CEO)Kinam Kim氏は発表の中で述べた。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。