松屋と言えば牛めしとカレー。そんな松屋の牛めしやカレーが自動販売機で買える時代がやって来た。2021年11月18日、松屋南砂町店に初の冷凍自動販売機が設置されたのである。これは牛丼業界でも初の試みというから見逃せない。そこでさっそく南砂町店へ行ってみよう!
・圧倒的オーラ
東京都江東区の住宅街である南砂町。広い空と建ち並ぶマンションに、グラウンドで練習する少年野球チームの声が、どこか牧歌的に響く。そんな中を歩いていくと松屋南砂町店が。
店の外ど真ん中に置かれた自動販売機は、この情報を知らずに通りかかったとしても異変に気づいて足を止めてしまうほどの存在感を放っていた。仮に、後ろに松屋の店舗が無かったとしても「松屋の自販機に違いない」と確信しそうなほどの圧倒的な松屋オーラである。
・ラインナップ
サンデン・リテール株式会社の冷凍自動販売機「ど冷えもん」を導入し、24時間、好きな時間に松屋フーズの商品を購入できるというこの自販機。ラインナップには、前述の「牛めしの具(300円)」や「オリジナルカレー(200円)」はもちろん、「豚めしの具(300円)」や松のや監修の「ロースとんかつ(300円)」もある。
また、「オリジナルカレー&ロースとんかつ(400円)」や「オリジナルカレー&牛めしの具(400円)」などセットのものは100円安くなっているようだ。
だが、個人的に惹かれたのは「牛めしバーガー(300円)」である。松屋にこんなのあったのか。っていうか、松のや監修の「とんかつバーガー(300円)」まであるじゃないか。
・買ってみた
どうやら、これらはオンラインショップで販売されている商品のようだ。良い機会なので、「牛めしバーガー」と「とんかつバーガー」を買ってみた。注文はタッチパネルで番号を選ぶ形式である。
冷凍食品なので家に持ち帰り食べてみることに。なになに? 外袋から取り出して内袋に2cm切り込みを入れてからレンチンするのか。そのままチンにはいけないわけね。
とは言え、レンチン後の完成度は高い。食べてみたところ、冷凍部分が残っているということもなく、ふっくらと解凍されている。
特に、米がウマイのはさすが定食屋である。べちゃっと繋がることなく、ちゃんと米一粒一粒の食感が生きている感じがした。ハンバーガーショップのライスバーガーとはまた別の良さがあるな。
ただし、とんかつバーガーは中身の具が噛み切りにくいため食べるのに少し注意が必要だ。解凍直後に食べると、具を噛み切ろうと力を入れた瞬間にアツアツのライスに唇が触れてクソ熱いのである。猫舌とかそういう問題ではない。バーガーと人体の構造上、これは冷めてから食べるべきだ。
そう考えると、牛めしバーガーの具の細かさは助かる。アツアツを食べるのに向いているのは牛めしバーガーだ。
ちなみに、具の味は、とんかつバーガーにはソースが染みていて、牛めしバーガーはトロみを持たせたタレが絡んでいる感じ。このタレは、松屋の牛丼つゆが濃くなり甘みがついたような味である。ゆえに、牛めしバーガーの方が店のカラーが出ているように感じた。
・大手チェーンの一歩
前述の通り、これらはオンラインショップでも購入は可能なので、商品が気になった方はそちらでご購入いただければ幸いだ。
それはさて置き、コロナ禍から改めて注目を集め始めた自動販売機。松屋の一歩は今後普及していくだろうか? そういう意味でも興味深い取り組みであると言えるだろう。
・今回紹介した自動販売機の情報
店名 松屋南砂町店
住所 東京都江東区南砂7-4-6
参考リンク:松屋、松屋オンラインショップ
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.