ロボット犬でインフラ保守–IBMとBoston Dynamics、プロジェクトを発表

CNET Japan

 Boston Dynamics、IBM、National Gridの3社は、英国と米国で事業を展開している送電・ガス企業であるNational Gridの現場で、Boston Dynamicsのロボット犬を自律的な点検に使用するためプロジェクトを進めていることを明らかにした

Boston Dynamicsのロボット犬「Spot」
提供:Boston Dynamics

 このプロジェクトでは、「Spot」と名付けられたBoston Dynamicsのロボットと、IBM Researchの人工知能(AI)やハイブリッドクラウドに関する技術を組み合わせて、米国のマサチューセッツ州とニューヨーク州にあるNational Gridの現場で点検を行うために使用する。

 IBMは、Spotで「エッジでのデータ分析」を行うことで、「作業員の安全性を改善し、現場業務を最適化し、製造施設や発電所、倉庫などの環境における保守の生産性を向上させる」ことができると考えている。

 IBMとBoston Dynamicsは、製造現場や倉庫で使えるAIを使用したロボットに対する需要が高まっていると述べている。IBMの調査によれば、製造業の企業の半数以上が、すでに何らかのAIを使用して自律的に判断するロボットを導入しているという。

 3社は現在、Spotが収集した点検データの熱画像分析を使用した、準リアルタイムの推論機能の実地テストを行っている。

 IBMとBoston Dynamicsは、「その分析結果は、最終的に、修正しなければ重大な機器の故障や停電が発生する可能性がある、危険な箇所やステーションの部品の問題を特定するのに役立つ。National Gridは、エッジでデータを処理することで問題をただちに発見し、巡回が終了する前に保守スタッフに自動的に通知することを目指している」と説明している。

 IBMのグローバルインテリジェントコネクテッドオペレーション責任者であるSkip Snyder氏は、米ZDNetの取材に対して、「Spotには、危険で反復的な作業や、遠隔地や人間が活動しにくい環境での作業を任せることができる。これをAI搭載エッジデバイスと組み合わせることで、企業が新たな情報源を獲得し、業務に関するより深い知見を得ることができる」と述べている。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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