こんばんは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。
いよいよ明日19日が公示日となりました。各党の公約・政策集が出揃う中、日本共産党がマンガ・アニメ・ゲーム等の「表現規制」に強い意欲を示す公約を掲げたことに注目が集まっています。
共産党政策集の「女性・ジェンダー」の部分に新たに掲載された内容は、
>漫画やアニメ、ゲームなどのいわゆる「非実在児童ポルノ」
と創作物を強い表現で糾弾し、
>非実在児童ポルノは、現実・生身の子どもを誰も害していないとしても、子どもを性欲や暴力の対象、はけ口としても良いのだとする誤った社会的観念を広め、子どもの尊厳を傷つけることにつながります。
と断定し、「子どもを性虐待・性的搾取の対象とすることを許さない社会的な合意をつくっていく」という表現規制への旺盛な意欲を示す言葉で結ばれています。
以前はむしろ表現の自由を守る側だった立場の共産党の方針転換に、関係各所から懸念の声が吹き上がるのは当然のことです。
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「とんでもない表現規制方針だ」
「最近とくに規制を強めている、中国を彷彿とさせる」
という指摘が噴出したことに対して、共産党は「表現の自由を守るという旧来の方針は変わっていない」というアナウンスを出したものの、これは二枚舌というものでしょう。
前述の「女性・ジェンダー」の項目に記載された強すぎる表現を見れば、いくらなんでも「法で規制するとは言ってない、社会的合意を目指すだけだ」という言い訳は詭弁にしか受け取れません。
おそらく、女性・ジェンダーの政策を担当している部会と、文化政策を担当している部会からそれぞれ政策案が上がってきて、厳密な整合性を取らずに政策集として発表してしまったのではないか…と私は推察しています。
いずれにしても、「表現の自由を守る、表現規制には反対」というのが本当であれば、女性・ジェンダーのパートに掲げられた部分は撤回、または大幅な修正をされるべきです。
山田太郎議員も指摘するように、国連人権理事会・特別報告者からの勧告は極めてエビデンスに乏しいものであり、規制の根拠にはなりえません。
過去に表現規制と闘ってきてくれた共産党員の皆さまは(その点には敬意を払っています)、ぜひ今回の新規掲載部分について「おかしい」と内部から声を上げていただきたいと思います。