職業「グラドル」存続の危機に – 倉持由香

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撮影:富田恭透

BLOGOS読者の皆様、こんにちは!人妻尻職人の倉持由香です。BLOGOSの連載も今回が最終回ということで、2016年12月29日から始まった私のコラムを振り返りながらお話していきたいと思います。

最初のコラムは、『広げて見て…欲しいの。「#グラドル自画撮り部」部長 倉持由香が語るSNS時代のアイドルPR戦略』という記事でした。私のこれまでの歴史から、グループアイドル全盛期は雑誌にグラドルが載る枠が無く、グラビア氷河期で大変だったよという話をしましたね。

2回目のコラムは『このままだと「MUTEKI」に行く子が増えてしまう – #グラドル自画撮り部 部長 倉持由香』というタイトル。過激化するイメージDVDに「このままではMUTEKIに行く子が増える」という内容でした。

クソリプおじさんの記事がバズったことも覚えています。タレントさんからの「よく言ってくれた!」という意見が多かったですね。『「おっぱい見せて」クソリプおじさんに悩まされ続ける26万フォロワーの尻職人』

「例のプール」でBLOGOS初水着グラビア 撮影:駒井夕香

2017年の夏には「例のプール」でグラビア撮影もさせていただきました。例のプールに行くのは初めてだったので嬉しかったです。例のプールでの撮影はアダルトが多いと思うのでグラビアではなかなか使わないんですよね。バブル時代の豪華絢爛マンションという雰囲気で素敵だったなあ。

27歳でタワーマンションを購入し、2019年11月に結婚。翌年に妊娠を発表して2021年に出産とまさに激動でした。出産ドキュメンタリーも書きましたね。家族が増えたことで部屋が足りなくなったので、あの時紹介したタワマンは今やさっさと売りに出しています(笑)。

私の人生のステージの大きな変化をBLOGOSでは書かせていただきました。5年3ヶ月、なんと今までのお仕事で一番長いレギュラーでした!BLOGOSの終了は本当に残念でなりません。

人生の作戦変更「ガンガンいこうぜ」→「いのちだいじに」

撮影:富田恭透

この5年間で考え方が1番変わった点は優先順位ですかね。結婚するまではお仕事にしか興味がありませんでした。絶対にお仕事が第一だったので、今の夫、ふ〜どと予定していた海外旅行をキャンセル料払ってでも中止して、お仕事を優先したこともありました。売れるために全力で頑張ろう、睡眠時間も削って頑張ろうというのがありました。

今は考え方が変わって、睡眠時間と健康が大切だなと思っています(笑)。

AbemaTVで『土曜の夜は尻上がり!「ピーチゃんねる」』をやっていた時代は血尿を出しながら働いていました……。元々、超ロングスリーパーなので毎日たくさん寝たいのですが、当時は寝る時間がなくて。平日は早朝からグラビアロケ、土曜の朝は始発で地方ロケ、イベントをして東京に戻りAbemaTVで夜中まで生放送。その後、AbemaTVの仮眠室で1時間寝た後、羽田空港へ向かって地方ロケ。このスケジュールが2年くらい続いて、あの時が一番肉体的には辛かったですね。

やりたかったグラビアのお仕事がたくさんいただける状態で、「売れるまで、セミより長く地中にいた」私としてはもちろん嬉しかったんですけど、慢性的な睡眠不足になるとだんだん顔の表情が上手く作れなくなってきて。当時の現場マネージャーさんも80連勤。死んだ顔で、2人ともボーッとしてうっかり新幹線を乗り過ごすこともありました。

そうした経験や、この5年で身体を壊してしまった友人や、命を落としてしまった友人がいたこともあり、もちろんお仕事も大事だけど何より健康が一番という考えに変わりましたね。ドラクエの作戦でいえば、ずっと「ガンガンいこうぜ」だったのが「いのちだいじに」に変わった感じです。

グラビア時代に無理して捻ったポージングをしていたせいか、ぎっくり腰を繰り返すようになってしまったりもして。腰を痛めると日常生活が何もできなくなって憂鬱になっちゃうんですよ。若いうちから定期的に接骨院などでメンテナンスしておけば良かったなあ。

コラムを読んでくださっている20代の方の中には「ガンガンいこうぜ」状態の方も多いと思うんですけど、年齢やご自身の体力に合わせて作戦をきちんと変えていくことをオススメします!「バッチリがんばれ」でも良いし、壊れる前に自分で調整するのは大事なことですよ!

グラドルがマネタイズしやすくなった時代

撮影:富田恭透

私、なるべくTwitterで『お気持ち表明』しないようにしているんです。「この人のTwitter、面倒くさいな〜」と思われるのはイヤなので。そのかわりとしてBLOGOSが毎月私のお気持ち表明する場所になっていました(笑)。

「藤田社長の愛人だからAbemaTVに出てるんだ」と悪質なデマを流された時にも、1ヶ月溜め込んだ気持ちはBLOGOSで書いて、Twitterは明るく毎日尻の画像だけ載せてましたね(笑)

『このままだと「MUTEKI」に行く子が増えてしまう – #グラドル自画撮り部 部長 倉持由香』のコラムでは、グラドルに課金制のサバイバルしか仕事がなく、推しもグラドルも疲弊して悲しくなるという話をしました。でも今は各自YouTubeを頑張っていたり、月額制でグラビア画像や動画を楽しめるSNSができたり、ファンの方も推しを支援しやすくなりましたね。以前よりグラドルも懐にお金が入りやすくなったかなと思います。マネタイズの選択肢が増えたいい時代です!

グラドル氷河期は過激なイメージDVDを出し続けるルートか、MUTEKIルートか、引退か結婚か。というルートしかなかったのが、今は自由にルートが作れます。一本道のゲームだと辛いので、自由度の高いオープンワールドになってよかったと思いますね。

DVDを一切リリースしなくても、自分のYouTubeや月額制SNSで水着動画を出せば収入になります。グラドルが同人即売会でROMや写真集を出すことも増えてきました。えなこちゃんや伊織もえちゃんなど、コスプレイヤーの子たちの影響も大きいですね。

以前は『メーカーさんから写真集を出さないと…そういうものだから……』という意識がグラドル界には存在していたのですが、別にそれ以外のルートから出してもいいんだと。

これまでは撮影会で知名度を上げてDVDを出してメーカーや出版社で写真集を出して、そこからバラエティやドラマに……というのが理想の黄金ルートとされていましたが、その黄金ルートから外れてもいいんだという意識がここ5〜6年ですごく広がったと思います。自分で自分のコンテンツをファンの方々に届けられるようになったのは大きいですね。

子どもが生まれて政治に関心を持つように

撮影:富田恭透

親になり、30代に突入しましたが……30歳って大人ですよね!?幼い頃にイメージしていた30歳は「わあ〜大人だな〜!」と思っていました。マイホームを建てて、子どもが2人いて……というイメージでしたけど、あの時に思い描いた理想の30歳とはまだまだ離れています。実際は30歳になっても税金、年金の仕組みすらよく分からない。毎年確定申告をして払えと言われたものはちゃんと払っていますが……。

結婚するまで住民票が地元にあったので、恥ずかしながら選挙にもほとんど行ったことがなくて。「政治?選挙?興味ないし何とかなるでしょ〜」状態でした……。

出産してからようやくBLOGOSの政治系の記事も読むようになり、興味を持つことができました。これからの子どもたちが安全に住みやすく暮らせる国であって欲しいなと思い、区長選挙も育児に力を入れている政策の方を選んでみました。選挙も他人事ではなく自分事として考えないとですね!

これからのグラビア界はどうなる!?

撮影:富田恭透

グラドルやアイドルの働き方も変わってきて、週刊誌に撮られて交際を発表してもグラビアを続ける子が増えてきました。「彼氏がいます」「結婚をしてます」と宣言してもお仕事が続けられたらいいですよね。でんぱ組.incの古川未鈴ちゃんも私と同じ時期に出産しましたが、卒業せずにアイドル活動をしています。ママアイドルも素敵ですね!

グラビア界はモグラ女子、コスプレイヤーと流行りがありましたけど、次は何系がくるのかな〜と気になります。定期的に「雑誌のグラビアはいらない!」という運動も起きているので、グラビアの存在自体がどうなるのかという心配もありますが……。

ヤングジャンプやヤングマガジンの表紙からグラビアが消えて、月額制SNSでしか見られないものになっていってしまったら寂しいなあ。

個人的にはVRがもっと広まって欲しいとは思います。VRでグラビアを見た時の衝撃が忘れられなくて!「うわー!!目の前でおっぱいやお尻が揺れているよ〜!!!」という衝撃と楽しさが伝わるといいんですけど、VR自体がなかなか一般的なところまで普及してないですもんね。スマホでVRが楽しめる簡易ゴーグルでもなかなか楽しいので、多くの方に体験して欲しいなあ。

グラビア復帰のために必死のダイエット

撮影:富田恭透

私もグラビア復帰が決まったので必死に産後ダイエットに励んでいます。最近はPhotoshopで体型も直せるっちゃ直せるのですが、撮影の時に「ダイエットが間に合わなかった……」という状態だと自分の意識の低さにテンションが下がるので、自信の持てる体型で撮影に臨みたいのです。

最近は激痛痩身エステに通ったり、ファスティングといって酵素ドリンクやスムージーだけで生活する「ほぼ断食」をしていたので先月のコラムの時より4kgは痩せました。妊娠前まではあと3kgなので、頑張ります!

子連れでジムに通うのは大変なので、息子を見守りながら運動できるようにフィットネスバイクも購入しました。景色が変わらないのは寂しいけど、その分好きな音楽を聴いたり、Netflixなどを観ながら漕げるのがいいですね。折り畳み式の簡易タイプなら1万円ちょっとなのでオススメです。

撮影に備えてエステや美容院、ホワイトニングに好きなタイミングで行けるのは、夫が1人でオムツ替えもミルクも離乳食もお風呂も全部できるからなので、本当に感謝しかないです!!!妊娠中から「ワンオペ育児だと無理みたいだよ、2人の子どもだから2人で育てるものだよね…!一緒に頑張ろうね!」と刷り込み続けた成果が出ました(笑)。

産後に見た目を戻せるかどうかは夫の協力がどこまであるかに懸かってますね。ワンオペ育児だとしっかりご飯食べなきゃ体力持たないし、スキンケアの時間すら取れないしで無理ゲーすぎます。

産後ママに「痩せなよ〜」とか「太ったね」と言うのはもちろんNGワード!パパがきちんと育児をしてエステやジムに行ける時間と余裕をプレゼントしてあげてくださいね!

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