2021年10月17日、牝馬三冠のラストレース「秋華賞」が開催される。例年だと京都競馬場だが、今年は改修に伴い初の阪神競馬場でのレースとなる。ゴール前の坂を制して先頭で駆け抜けるのは一体どの馬か。桜花賞馬のソダシ、オークス馬のユーバーレーベン、はたまた──。
もちろん、当サイトはウマ娘の血を引いた「ウマ娘血統」に重きを置くワケだが、出馬表を見てこう思った。意外な伏兵に妙味があるな、と。
・ソダシ中心のレース
レース当日にならないと分からないことではあるが、おそらく1番人気に推されるのはソダシだろう。希少な白毛ということに加え、負けたのは2400mと過酷な舞台であるオークスのみ。そしてこの夏、札幌記念で2000mはこなせると証明できたことも大きい。
そうなると厳しいマークを受けることになるが、それでもソダシが勝ってしまう可能性は少なくない。ただ、先ほど書いたように当編集部はあくまウマ娘推し。そう、実を言うと今年のG1は何かとウマ娘血統が馬券に絡んでいるのである。
スプリンターズSで軸に据えたピクシーナイト(グラスワンダー、キングヘイロー、サクラバクシンオーの血)しかり。馬券が外れたのはさておき、いくらソダシが人気を集めようとも競馬に絶対はない。
・雨&ウマ娘血統
また、天気予報を見ても「ソダシで決まり」ではなさそう。というのも、土曜から日曜にかけて阪神競馬場は雨予報。ソダシは過去7戦すべて良馬場で走っており、一度も悪い馬場でレースをしたことないのが懸念材料でもあるのだ。
そして馬場が悪くなるとチャンスが生まれてくるのが過去に道悪を経験した馬たち。あわせてウマ娘血統にも目を向けつつ絞り込んでいくと……
サクラバクシンオー、スペシャルウィーク、マルゼンスキーの血を引くアナザーリリックなんて一発ありそうな気がする。初の2000mというのがネックではあるが、重馬場のアネモネSを勝利。桜花賞でなくNHKマイルカップに進んだことで、クラシック組との勝負づけは済んでいないとの見方もできる。
また、オークス馬のユーバーレーベンも当然ながら打倒ソダシの代表格。デビュー戦で不良馬場を経験しているし、それより何より……
父が雨を苦にしないゴールドシップというのは大きい。5月以来とおよそ半年ぶりの出走というブランクがあるものの、近年の競馬では長期休みから好走するケースも珍しくないから期待してもいいかもしれない。
他にも春のフローラSを勝ったクールキャットはデビュー戦で稍重を経験(父方にグラスワンダーの血)しており……
メジロマックイーンの血を引くスルーセブンシーズは重馬場のミモザ賞を勝っている。馬場が渋ったまま発走を迎えたらワンチャンあるかも。
・注目のウマ娘血統
そんでもって、天気以外から見てもソダシに待ったをかける存在はいる。本番の秋華賞と相性のいいローズSを勝ったアンドヴァラナウトがそうで、何しろ血が超優秀。父がキングカメハメハというだけでなく……
母方にディープインパクト、さらにはエアグルーヴの血が入っている。それに加え、過去6走での連対率は100%と抜群の安定感。ソダシがブチ抜けた人気になるようなら、こちらを軸にしても面白い。
あとはオープンながら出世レースとも言われる「忘れな草賞」を勝ったステラリアも忘れちゃいけない。オークスこそ13着と大敗したものの、母方からモンジュー(ブロワイエ)の血を引いている。
オークス以来のぶっつけ本番とはいえ、忘れな草賞でローズS2着のエイシンヒテンに先着しており見限るのはまだ早いか。
・その他のウマ娘血統
過度な期待は禁物ではあるが、まだまだウマ娘血統はいる。フローラS2着の実績があるスライリーは……
メジロマックイーンの血が入っており、ホウオウイクセルはウマ娘の危険な配合とも言える「圧倒的なウマ娘の血量」で……
エアグルーヴ、スペシャルウィーク、メジロドーベル、メジロライアン、マルゼンスキーとてんこ盛り。このあたりは特に人気にならないと思われるが、私は最後まで初志貫徹。ウマ娘血統を軸にしたところから馬券を買いたい。
今週末からほぼ毎週のようにして開催される怒涛のG1ラッシュ。最後の一冠である秋華賞、はたしてどんなドラマが生まれるのだろうか。
参考リンク:JRA
執筆:原田たかし
Photo:© 2021 アニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 2」製作委員会、(C) Cygames, Inc.
ScreenShot:ウマ娘 プリティーダービー(iOS)、JRA IPAT