岸田政治は安倍政治の焼き直しか – 塩川鉄也

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 「新自由主義的な政策は、貧富の深刻な分断を生んだ」という。しかし、「分断」を生み出したのはアベノミクスなのに、その反省を述べるどころか、「大胆な金融政策、機動的な財政政策、成長戦略の推進」と、まさにアベノミクスそのものの継承を掲げている。これでは貧困と格差の拡大を招くだけ。

 「成長と分配の好循環」という言葉も、5年前に安倍首相が施政方針演説で述べたもの。アベノミクスの果実が大企業と富裕層だけに届き、国民には貧困が届くだけという批判をかわすためにつくった言葉であり、いまさら使えば、アベノミクスの失敗を自ら認めるものでしかない。安倍政治の「焼き直し」に未来はない。

 自分のノートを引用して「一人暮らしでコロナが心配」という国民の声を紹介した。だったら、原則自宅療養の方針こそ撤回すべきではないか。

 平和の問題では、沖縄県民の反対を押し切って辺野古米軍基地建設を推進。「核兵器のない世界」といいながら、核兵器禁止条約については全く触れない。地元広島を始め、核廃絶を求める国民の願いを踏みにじるもの。憲法改正の議論の深化をうたって安倍改憲のレールを走ろうとしている。

 「気候変動」という言葉があるだけで、気候危機とよぶべき非常事態への対策は一言も書いていない。ジェンダー平等については、言葉すらない。モリカケ桜、河井選挙買収事件、甘利幹事長あっせん利得疑惑など、金権腐敗問題については全く欠落。国民の声を聞くつもりがない。

 野党の共通政策、わが党のコロナ対策・4つのチェンジを訴えて、政権交代、野党連合政権に道を開いていきたい。

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