GIGAZINEでは2021年9月に新連載第1弾「秘密の宮園」をスタートしたり、連載予定で進行中の新作が3作品あったりと新展開していますが、そのような展開をさらに押し進めてくれるマンガの銀賞作品と作画の入賞者がGIGAZINEマンガ大賞から選出されました。ゲスト審査員や読者・編集長コメントも合わせた審査のポイントも記載していますので、ぜひ◆最終審査結果発表からご確認ください。マンガ大賞では、スピーディーに結果が分かって実力を試せるマンガ・原作応募も、課題をこなして名乗りをあげる作画応募も、いち編集者として審査に参加するGIGAZINEシークレットクラブ(GSC)メンバーも募集中です。
募集要項は既に読んだのでとにかく応募!という人は応募フォームからお願いします。
◆ポートフォリオを送って作画担当・ネーム構成担当・作画ヘルプの応募
◆2021年10月GIGAZINEマンガ大賞「銀賞」作品&作画「入賞」者発表
2021年6月に応募いただいた中から、マンガ作品の応募1名と、作画応募の1名が最終審査まで進出しました。最終審査では編集部のほか、編集長、GSCメンバーによる読者審査のほか、マンガについてはゲスト審査員のコメントもいただいています。
マンガ「銀賞」には、毎日日毎さんの「ガス屋で~す!」が選出されました。
あらすじ
町のガス会社「星見生活整備株式会社」に就職したばかりのキユは、コワモテのお客さんとの見積もり話で右往左往していた。同行した先輩に助けられつつ初めての契約を成立させたキユは喜びに包まれながら、仕事の意義を感じていく。
編集長による講評
最初に1話を読んだ時、そのまま載せてもいいくらいの出来だったが、「このノリで1冊分以上のネタを出し続けることができるのか?」という疑念があったのも事実。そこで、続く審査用の課題として「どのような職業ネタを扱うか」というネタ出しをしてもらったが、その結果盛りだくさんのアイディアと企画を送ってもらったのに加え、それぞれのプロットも職業ネタをコアにしつつ話自体の面白さを加えていこうという明確な意志が見えたので、安心したという流れ。総合的に見て「大賞」にするにはあともう一歩の突き抜け感が必要だが、かといって「入賞」止まりにするにはなんだかなーという感じで、これはGIGAZINEの読者にはちゃんと受け入れてもらえるのでは?という可能性も感じるため、一段階上の「銀賞」に。こういうのが大当たりするとすごくうれしいので期待大。
編集部の審査のポイント
絵は個性があって、話も特定ジャンルに絞った強みがありつつキャラクターの動きにしっかりドラマを感じられこのままでも続きを読んでみたいほど面白かったですが、合わせて高評価だったのは「プレゼン力」。知識ないし調べた情報としてどういう強みがあって、それをどんなふうに面白く仕上げるつもりか、読者にどのように楽しんでもらえるか、という意志が作品内外に感じられる。そんな、作品の個性を理解してそれを強める話作りができつつ、読者にアピールしていく「プレゼンテーション能力」が確かな実力に思います。ただ、少し専門的なお仕事もの+豆知識という構成が強みでもあるものの、どうしてもその職の広告宣伝マンガっぽさも感じてしまうので、情報の出し方などに工夫ができるとなお良いです。
GIGAZINEシークレットクラブ(GSC) クローズド評価まとめ
専門ジャンルとしての情報と、お仕事ものとしてのドラマ部分と、それぞれの情報は良くても、そこがうまく繋がっていないように感じる点がありました。また、どうしても情報の出し方が詰め込みすぎに感じるページもあったので、取捨選択するかページ数を調整した方が良いのでは。カラーの絵柄(表紙)も白黒の本編も、どちらも個性あっていい絵と思いますが、個人的にはガサッとした白黒絵の雰囲気が好きだったので、その質感を保ちつつカラーにできると一番良いと思います。
すこやか(「秘密の宮園」原作ネーム) 審査コメント
とても専門性が高く特徴が全面に出ていました。いくらでも語ることができる知識量と、一瞬怯むくらいの詳細な説明がリアルでした。職場の女性との会話がとてもよかったので、人間模様と主人公の成長にガス屋ならではの展開を絡めるバランスに気を付けることと、画面作りは単純に回想に入ったところや場面が変わったところなどが分かりにくかったので伝わるよう意識して描くとより良くなるのではないかと思いました。
ゆめき(「あめあめふれふれうそやんで」作画) 審査コメント
まず絵柄がとてもポップで可愛らしくて良いと思いました。表情も多様でキャラデザもいいので、せっかくならキャラクターの設定を工夫したらさらに良くなると思いました。お仕事ものとしてのリアルさも良いですが、よりマンガっぽさを出すなら例えばお客さんが極道の人だったり、いっそのこと竜やエルフや宇宙人を出したらお話の幅も広がるかなと。題材は珍しく個性的でいいと思いますし新人社員が頑張る成長のお話というのもとっつきやすく良いと思います。一方で説明的すぎる部分もあるので、そこを省いて個性的で変態性のある社員たちや一風変わった危ないお客さんとの人間ドラマにしたり、現代風や中世風のファンタジーな世界、SFチックに地球外生命専門だったりの方向に振った形でも面白くなるかなと思いました。
また、ポートフォリオを送って応募し課題を提出して審査する作画応募からは、森野さんが「入賞」として選出されました。
編集部の審査のポイント
「セリフ+ト書きだけの脚本からネーム作成&カラー作画」「既存作品のイラスト作成」「新規のキャラクターデザイン」の3課題を提出いただきました。ネーム&作画は単純に完成度が高く、良く言えば自分の得意な舞台に落とし込んで仕上げるのがうまい。一方で悪く言えば、描き方に個性や得意不得意がハッキリしていて脚本のジャンルや雰囲気を選びそうに感じます。また、マンガのクオリティは高かった一方で、イラストとキャラデザはマンガに比べて少し落ちる印象で、作品企画をゼロから始めるとどうか。得意な方法で突き進むのも良いですが、新しいことへの挑戦も続けてほしいです。
編集長による講評
ネームをきっちり勢いをとどめたまま最終的な形にできる点が高評価。その上で「作画担当として実際にやっていけるか」という点、例えばスケジュールへの対応、普段の連絡、フィードバックのループなどなど、そういうプロとして求められる姿勢があるかどうか。あとはそれらの要素の上に、「自分だけが描ける絵」というのが乗っかれば最強になれるはず。マンガはとにかく勢いが大事なので、この勢いを保ったまま、レベルを上げて殴りに行ければ、無敵でしょう。そうなれる可能性を感じさせてくれるかどうかというのが非常に重要で、その部分をクリアしているのが評価ポイントになってます。
GIGAZINEシークレットクラブ(GSC) クローズド評価まとめ
マンガはキャラもかわいいしシーンごとの工夫も良い感じに見えましたが、全編デフォルメ気味なのは気になりました。脚本がポップなギャグだからなのか、そういう作風なのか。他のいろいろなジャンルでの作画やイラストも見てみたいです。
今後、連載を目指して進行していきますので、審査に参加いただいたメンバーの方もそうでない方も、ぜひとも展開をお楽しみにしていただければ幸いです。
◆「GIGAZINEマンガ大賞」募集要項
・GIGAZINEでマンガを連載すると……?
・完全リモート&作業タイミングもお任せ
・連載マンガはGIGAZINEに掲載されるから、とにかくまず読んでもらえる
・厳密な締切はなくスケジューリングしやすい
・ジャンルやターゲットの制限なし、面白ければなんでもOK
・色塗りや背景を任せられるアシスタント完備(自費の必要はありません)
・まだ若いレーベルのため、ベンチャー企業のように意見や要望が通りやすい!
・「法律とか税金とか知識がないけど大丈夫?」や「編集との連載作業ってどうなの?」といった、フリーランスとしてやっていくことに対する不安がある人のために、経済産業省のガイドラインに合わせて「フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン」を公開しました。疑問や不安になりやすい点をQ&Aでまとめているので確認してみてください。
ガイドライン – GIGAZINEマンガ大賞
https://manga.gigazine.net/about/guideline/
などなど。ほかにも「これはどうなの?」ということがありましたらこちらをクリックしてなんでもお問い合わせしてください。
・基本条件:
・スマホでも読めるのが前提(見開きナシ、縦スクロール基準)
・フルカラー、フルデジタル(白黒の場合は「原作」として扱う場合がありますが、応募自体は大歓迎です)
・ジャンル自由で「第1話」の完成原稿とそのメイキング資料であること。メイキング資料はキャラクターデザインや設定のほか、ストーリー全体のあらすじを200~800文字程度の範囲でお送りください。応募内容に不足があると審査が進められない場合がありますので、予めご了承ください。
・原稿フォーマット:
縦横比率・ファイルサイズ・解像度は「姫とゲーマー」を参考にして下さい。
・原稿枚数:
自由。何ページでもOK。
・その他:
・既に自分で他メディアやプラットフォームにて発表済みの一次創作OK
・雑誌には掲載されたが単行本化されなかったor途中でやんごとなき事情で打ち切られてしまったという作品もOKです。あきらめないでください。
・締切日:
2021年10月31日日曜日、23時59分59秒
・審査プロセス:
編集部による1次選考後、以下のような審査プロセスを予定しています。審査のプロセスや段階については多少変更する場合がありますので、第1段階審査前に別途説明と確認をお送りします。
第1段階:GIGAZINEシークレットクラブメンバーだけが閲覧可能なクローズド環境による評価+編集部によるメイキング資料を含めた評価
↓
第2段階:より連載を意識した形式で、「第1話原稿」や「最終話までのプロット」など必要事項を追加作成いただいた上での審査。ここまで進出した段階で、ほぼ何かしらの形で連載を約束します。
↓
最終段階:連載形式の原稿にて、GIGAZINE編集長による審査+GIGAZINEシークレットクラブメンバーによる評価+GIGAZINEで連載中の作家などゲスト審査を行い総合的に大賞受賞者を決定します。また、最終段階に残った時点で連載は確約いたします。
・報奨:
1次審査を通過し第1段階に選ばれた全員:
賞金3万円
第2段階進出:
追加で賞金2万円+連載に向けて担当編集がつきます
最終段階進出者:
最終段階進出時点で追加賞金5万円(計10万円)+応募作品をブラッシュアップした上での連載確約
入賞以上:
追加賞金10万円~+連載確約
大賞:
賞金100万円+応募作品そのままで連載確約
・応募作品の選考結果
最初の第一段階審査に進んでいただく作品については、応募月の翌月末までに応募時のメールアドレスへ審査の詳細についてご連絡差し上げます。
それ以外の場合、審査結果の通達は基本的に行っておりませんのでご了承下さい。
・受賞後の流れ
GIGAZINEで連載形式で掲載を終えた後、電子書籍化しAmazonで販売します。それぞれ規定の原稿料・ロイヤリティをお支払いします。電子書籍の販売・宣伝もGIGAZINEが責任を持って行います。
・質問受付フォーム:
応募するにあたっての疑問点があればこちらをクリックしてお問い合わせしていただければ大丈夫です。同じような質問が続く場合はFAQとしてまとめますので、ご理解とご協力をお願いします。
・マンガ大賞応募フォーム:
◆作画担当・ネーム構成担当・作画ヘルプの応募
・「作画のみ」応募方法:
マンガ大賞応募フォームに、ポートフォリオのURLや作品集を見せていただければOK。「その他」の欄に「作画のみ応募」と記載してください。ポートフォリオ用のイラストやマンガについて枚数の制限はなく、何枚以上必要というラインもありませんが、多ければ多いほど評価を得やすいです。
・「ネーム構成担当」応募方法
テキストの原作脚本をネームに起こす「ネーム構成」も募集しています。作画のみと同じく、ポートフォリオや過去に制作した作品ネームやマンガ作品について、できる限り多く送信してください。
・「作画のみ」「ネーム構成」の審査フロー:
ポートフォリオを見ての第1段階審査通過分についてはフォームを送信いただいた翌月までにご連絡を差し上げるため、第2段階審査で実際にお試し原作で描いてもらい、通過後、最終段階の投票審査に回します。
・報奨:
第1段階のポートフォリオ審査を通過し第2段階に参加:
賞金5万円
※ここでの審査は追加の原稿作業を要するため、第2段階に進出・参加いただいた全員に奨励金が発生します。
最終審査で入賞以上:
追加賞金10万円+連載確約
大賞:
追加賞金20万円+連載確約
※原作脚本の都合により、即座に連載に入ってもらえるとは限りませんが、優先的に提案するという形で連載を確約します。
・ヘルプ応募の手順:
フルカラーのマンガを制作するサポートをしてくれるヘルプも募集しています。キャラなどの下塗りやテキスト配置、背景ヘルプも歓迎。完全リモートで自宅にいながら可能なタイミングのみ参加いただくことができます。
・条件:
特に無し。「作業可能ならタスクリストから引き受けるものを選んで作業する」という流れになるため、忙しい時期は不参加ということも可能です。
また、ヘルプで参加しながらおこづかい稼ぎとスキルアップをしつつ、オリジナル作品を制作して編集に提案、ということもOKです。
・報酬:
「色塗りヘルプ」「背景ヘルプ」は作業管理ソフトで時給を計算します。時間給は初めはお試し期間として設定し、そこから作業練度や貢献できる数などによってアップさせていきます。
「ネーム構成」の場合は1ページ当たりの原稿料で計算します。
・応募方法:
GIGAZINEマンガ大賞応募フォームから、「作品ファイルダウンロード用のアドレス・URL」の代わりに「過去に作業したカラー原稿やポートフォリオ」を閲覧できるURLを貼り付けて下さい。また、最後の「その他こちらが知っておくべき必要な情報など」に「色塗りヘルプ」「背景ヘルプ」「ネーム構成」どれを希望するか該当するものを入力して下さい。
・マンガ大賞応募フォーム:
こちらをクリック
◆原作脚本募集要項
・第1話原稿に加えて、1話から最終話までのプロット(あらすじ)を合わせて用意してください。あらすじは作品全体の流れを詳細に、100字~800字でまとめて原稿の最初のページに記載をお願いします。
・1次審査では単純な話の面白さと1話の完成度を見ます。2次審査から最終審査に進んだ場合は、実際にマンガ原作を作成することを意識した「ト書きの脚本を最終話までコンスタントに作成できるか」を審査します。
・「原作のみ」で文字のみの応募の場合は、Googleドキュメントに本文を貼り付けた後、共有リンクのアドレスを応募フォームに記載してもらえれば大丈夫です。その場合、応募後にドキュメントの編集は行わないようにお願いします。
・Googleの共有設定が「リンクを知っている全員」になっていることを確認してください。「制限つき」のままだと応募された作品を読むことができません。詳しくはGoogleドキュメントヘルプの「ファイルを一般公開で共有する」をチェックしてください。
・報奨:
1次審査を通過し第1段階に選ばれた全員:
賞金3万円
第2段階進出:
追加で賞金2万円+連載に向けて担当編集がつきます
最終段階進出者:
最終段階進出時点で追加賞金5万円(計10万円)+応募作品をブラッシュアップした上での連載確約
入賞以上:
賞金10万円+連載確約
大賞:
賞金20万円+応募作品そのままで連載確約
※作画担当とのマッチングの関係上、即座に連載に入ってもらえるとは限りませんが、優先的に提案するという形で連載を確約します。
マンガ大賞の選考フローには「GIGAZINEシークレットクラブ(GSC)・クローズド審査」があります。GSCメンバーの人はもちろん、まだメンバーじゃないよという方も、ぜひこの機会にGSCの一員となって、未来の名作の誕生に立ち会ってください。GIGAZINEシークレットクラブへの登録はこちらから。
それでは、クリエイターの皆さまの応募を心よりお待ちしております。よろしくお願いします。
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