こんな記事や
「どけー!」撮影を邪魔された「撮り鉄」が罵声上げる動画拡散(弁護士ドットコムニュース)
https://www.bengo4.com/c_23/n_13396/
こんな記事を
運転席から見た〝迷惑撮り鉄〟 現役鉄道マン「あの人たち、本当に危ないんで」(弁護士ドットコムニュース)
https://www.bengo4.com/c_18/n_13480/
最近ネットニュースでよく目にするようになっています。
鉄道ファンの中でも鉄道写真の撮影が特に好きな、通称「撮り鉄」と呼ばれている人のマナー違反のニュースです。
僕も鉄道好きの端くれとして思います、鉄道好きが鉄道に迷惑をかけてどうするのよ…。
鉄道ファンが鉄道運行を妨げるなど言語道断
僕は「撮り鉄」「乗り鉄」のように鉄道ファンの趣向をカテゴリー分けすると、「企業努力鉄」という極少数派の鉄ヲタです。
鉄道会社の企業努力、サービスをより感じて喜びを増幅して乗車するタイプになります。
そんな僕にとって一番あってはならないのが鉄道関係者に対して迷惑をかける行為。
毎日当たり前に運行されている事が最大の素晴らしさである中、運行の妨げになるような行為は絶対にいかんのです。
そんなニュースが続いているので、あまり鉄道に興味がない方にとって、鉄道イベントのイメージは、怒号が飛び交い、殺伐としていて常軌を逸した雰囲気で、そもそも鉄道への執着心が怖い。
もしかしたら、そんな風に思われているかも知れません。
鉄道ファンの端くれとして、これだけは伝えたい。
悪質なマナー違反を繰り返す人はごくごく一部です。
大半の鉄道ファンの方は、それこそ、マナーの部分では平均以上だと思います。
なぜならばレール、ダイヤというルールの上で動いているものを愛し、それに従って行動している人達だからです。
ルールが大好きなんです。仕組みが大好きなんです。
鉄道ファンには思いのほか常識人が多く、ルールを外れた行動をしない、迷惑をかけたくない人達ばかりです。いつもそういう人達と絡んでいるんで、それは間違いない。
そしてマナー違反をする人は、本当に鉄道を愛している人達じゃなかったりもします。
線路に侵入容疑、「撮り鉄」2人を書類送検 中央線が30分止まる(朝日新聞デジタル)
https://digital.asahi.com/articles/ASP995HWGP99UTIL024.html
レアな写真は高く売れるんですって。これじゃダフ屋行為と一緒です。そこに鉄道愛はありません。
コミュ力を必要としない趣味だからこそ起きた問題
ただこういう事案は昔からありました。でも最近の方が増えている気がします。
レアなスポットに人が集まりすぎるんです。
「タモリ倶楽部」の収録で普段は走らない特別列車を通常ダイヤの隙間に走らせ乗車する企画の時、収録している事は誰も知らないはずなのに、一駅二駅を通過していく度にカメラを持ったお客さんが、ホームにどんどん増えていく事がよくあります。
収録開始から2〜3時間経ったら告知をしたのではないかと思うぐらい集まってくる。おそらく鉄道ファンの方がSNS等を使って情報を共有し、人がどんどん集まってくるのです。
ちょっとでもレアな写真が撮れるとなると物凄いスピードで情報が拡散される。昔に比べて、人が同じ場所に集まりやすい状況になっているため、トラブルになる事も増えたのだと思います。
先日、鉄道好きの人が集まって鉄道イベントの魅力について対談をする企画があったのですが、鉄道イベントのマナー問題を提案したら、「踏み込みますねぇ」となりました。
正直、鉄道好きでもあまり踏み込んでこなかった議題なのです。
「それはおかしいよ、マナーの悪い人がいればみんなで注意すれば良いのでは? 同じ鉄道ファンの問題だし」
そう思う方も多いと思います。
でも自分がそうなので、ご批判はあるかも知れませんが、あえて言います。
鉄道好きはコミュニケーションが苦手な人が多いんです。
なぜならば鉄道は個人行動の趣味。人とのコミュニケーションが上手じゃなくても、とても楽しい趣味なのです。
常に鉄道と向き合いたいので、鉄道の旅も基本は集団で行かない。ポエム風に言うと、車窓と会話をしているのです。
だから人と行動をともにする必要がなく、一日中無言で旅が終わる事だってあるし、売店でその日初めて発声をする時に声がカスカスな自分に驚く事もある。
マナー違反をする人が極少数いたとしても、そういう空気感が、声をかけられない要因になっているのではないでしょうか。