コロナ禍の影響もあるのだろうか。2021年に入って、鉄道会社が有料イベントを開催するケースが目立っている。
しかも決して安い価格ではなく、なかには日帰りのツアーで数万円するものもある。こうした傾向に拍車がかかれば、「鉄道趣味=気軽に楽しめる趣味」という構図が変わるかもしれない。
続々と登場する有料の鉄道イベント
有料の鉄道イベントを積極的に行っているのはJR東日本である。
JR東日本横浜支社は9月2日、「発見!車両センターの仕事をのぞいてみよう!in 鎌倉車両センター」・「相模線新旧車両撮影会 in 国府津車両センター」という2つのイベントを発表した。
前者は9月18日にJR東日本鎌倉車両センターを見学するもので、価格は1組1万3500円。定員は午前・午後の部で各15組(30人)である。
後者は相模線の新車E131系と現在運行している205系の撮影会であり、車内見学もできた。価格は1人8000円、定員は午前・午後の部で各15人だった。
また9月22日に発表されたJR東日本「大宮総合車両センター体験ツアー」では1組3万円、「185 系車両乗車・撮影ツアー」は2万5000円にもなり、参加費の高額化が鉄道ファンを驚かせた。
また前者は小学生の子どもがいる家族限定、後者は中学生以上とし、ターゲットを絞ったことも注目に値するだろう。
有料イベントを行っているのはJR東日本だけではない。京成では9月19日から20日にかけて「親子で電車運転シミュレータ体験プログラム」を実施した。
こちらは社員が使う運転電車シミュレータを体験できるものであり、京成系列のホテルに宿泊するプログラムである。販売価格は10万円(2人1組・1泊3食付)となり、募集人数は10組20人だった。