もし日本のスイーツブーム年表を作るならば、2021年はマリトッツォと記載されるに違いない。パンからあふれ出す生クリーム。見た目からすでにスイーツの優等生である。
しかしながら、私のTwitterのタイムラインに流れてきたマリトッツォはなぜか具がマグロだった。さらに、それを挟んでいるのはシャリ。寿司だこれ! すしトッツォだ!!
・販売店舗拡大
一瞬、誰かが自作したネタかと思ったが、『古市庵』というお店で実際に販売されている商品のようである。1個税込み389円の模様。しかも、ネットで話題になったためか、3店舗だった販売店が9月16日から41店舗に拡大されている。
これは寿司好きとしてはぜひ食べてみたい。拡大した店舗の中に近所の松坂屋のデパ地下も入っていたので買ってみた。ポップによると、約10万いいねを獲得しており、テレビでも紹介されたのだとか。
・寿司だ
プラケースに1個が収められているすしトッツォ。わあ! 可愛い! マリトッツォみたい!! だが、寿司だ。
はみ出している部分を見ると、ふんだんに中身が入ってそうだが実際どうなっているのだろうか? 開けてみたところ……わあ! 結構中まで詰まってる!
だが、寿司だ。ねぎとろの層の奥には少し色が濃く粒が荒いまぐろの層が。これは漬けまぐろのようである。さらにその奥にはたくあん。
食べてみたところ、とろたく的な具の味とシャリの甘み以外に、ツーンとワサビの味。公式サイトによると、シャリの中に茎わさびが入っているようだ。わあ! 芸が細か~い……ただの寿司だ!!
・S.G.G.K現る
それだけに、醤油なしでも素材の味のバランスが取れていてウマイ。インパクトだけの出オチではなく、味にもしっかり389円の価値があるように感じた。逆に、醤油をつけてみると……
海苔の防御が鉄壁すぎる。
ファミコン『キャプテン翼1』の若林くんくらい醤油をセーブしてくるではないか。ペナルティエリアの外からの醤油を全て弾いている。そんなスシ林源三には胸踊るが、寿司好きとしてはシンプルに醤油はネタに届いてほしい。
というわけで、つけ添えの醤油の使い方がいまいち分からないこと以外は、普通に満足できる寿司の味。『古市庵』は巻きずし、いなり寿司、おにぎりのお店なので、携帯食、ファストフードのバリエーションの1つにいかがだろうか。