新型コロナで高騰していた材木価格が突如急落、3カ月で価格が3分の1

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2021年09月16日 16時00分
メモ



新型コロナウイルスの影響で2020年末から高騰をみせていた材木価格が突如急落しました。高騰持続を見越して在庫を抱えていた小売業者から悲鳴が上がっているだけでなく、価格低下を受けて複数の製材所が操業停止に陥っています。

Lumber crash leads to ‘blowout’ sales as prices crater | CBC News
https://www.cbc.ca/news/business/lumber-prices-1.6177016

2020年に発生した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行を受け、政府がリモートワークの拡大や膨大な財政出動・低金利政策を打ち出したことをきっかけに、北米では「郊外に新築を建てたり、今住んでいる住宅をリフォームしたりする」というトレンドが生じており、2020年後半には例年の水準を大きく上回る住宅建設の需要増がみられました。

一方、北米では2000年代に発生したキクイムシによる虫害や2017~18年に発生した山火事で多くの木が失われたことを受け長らく樹木不足が生じていたところに、COVID-19の影響で製材所が休業を余儀なくされるという事態が発生したため、材木は大規模な供給不足に陥りました。以上のように、材木は需要増と供給減が同時に発生したため、「ウッドショック」と呼ばれる急騰を見せていました。

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by Mike Mozart

この約18カ月も続いていた北米のウッドショックがついに終わり、今度は木材価格が急落に転じたと話題を呼んでいます。カナダの公共放送局CBCによると、2×4インチ・8フィート(5×10cm・2.4メートル)の木材価格は2021年6月1日には12.65カナダドル(約1090円)でしたが、9月15日時点では3.95カナダドル(約342円)と、およそ3分の1にまで下落しているとのこと。

木材価格が高騰している間、小売業者の間では将来的に供給される材木に対してあらかじめ支払いを行っておくという先物取引が横行しており、今回の急落を受けて高値で買ってしまった在庫を抱える小売業から悲鳴が上がるとともに、材木価格の急落から操業停止を余儀なくされた製材所が増加しています。


この急落について、カナダ西部の木材・建築資材などの小売店組合であるWestern Retail Lumber AssociationのLiz Kovach会長は「夏の到来とともに、温暖な気候と全国的なCOVID-19規制の緩和がもたらされ、旅行に出かける機会が増えた結果、住宅の新築・改築に関するトレンドが消滅してバブルが崩壊したのだろう」とコメント。CBCは材木価格の推移を「価格のジェットコースター」と呼び、材木価格の高騰によって住宅リフォームや日曜大工の予定を延期していた人にとっては今がチャンスという意見を報じました。

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2021年09月16日 16時00分00秒 in メモ, Posted by log1k_iy

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