イグノーベル授賞式がYouTubeでブロック対象に、理由は1914年録音の音源使用か

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2021年9月9日に行われた2021年度イグノーベル賞授賞式の動画がYouTubeにおいて一部の国でブロックされていることがわかりました。

Improbable Research » Blog Archive
https://www.improbable.com/2021/09/13/youtube-the-ig-nobel-prizes-and-the-year-1914/


当該動画は以下のもの。日本からアクセスすると「この動画は、お住まいの国では公開されていません」というメッセージが表示され、動画が再生できない状態となっています。

The 31st First Annual Ig Nobel Prize Ceremony 2021 – YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=_Rr8NxPDzBM


イグノーベル賞を主催する「Improbable Research」(風変わりな研究)によると、ブロックの原因は授賞式で流れた、テノール歌手ジョン・マコーマックが歌う1914年録音の「フニクリ・フニクラ」だとのこと。この音源に対しては、「Wise Music Group」「BMG Rights Management(US)」「LLC」「UMPG Publishing」「PEDL」「Kobalt Music Publishing」「Warner Chappell」「Sony ATV Publishing」「1 Music RightsSocieties」から著作権の主張があったそうです。

ブロックを受けて、Improbable Researchでは、授賞式動画をVimeoで視聴するよう薦めています。

The 31st First Annual Ig Nobel Prize Ceremony 2021 on Vimeo
[embedded content]

この問題については、Hacker Newsで議論が白熱しています。

YouTube takes down the Ig Nobel show because of a 1914 recording | Hacker News
https://news.ycombinator.com/item?id=28515457

スレッド内の情報によれば、アメリカの著作権法では「1926年1月1日以前に公開された作品は、2021年1月1日をもって著作権保護を失う(パブリックドメイン化する)」ものの、録音物は別に分類があり「1923年以前の録音物は2021年12月31日までパブリックドメインにならない」と定められているとのこと。

17 U.S. Code § 1401 – Unauthorized use of pre-1972 sound recordings | U.S. Code | US Law | LII / Legal Information Institute
https://www.law.cornell.edu/uscode/text/17/1401

YouTubeの著作権プログラムは、YouTubeが公式に用意した「著作権フリー音源」すら著作権侵害対象と認識することがあり、大きな反発を招いていますが、少なくともこの音源に関しては、2021年末まではブロックされる可能性が高いということになりそうです。

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