「推す飯」とは、明るくてらいない気持ちでただ好きな飯を推す活動です。
第16回の今回は手土産編。
推し手はライターJUNERAY、3yk、北向ハナウタ、進行は編集部の古賀です。
こちらの記事ではJUNERAYさんが「一ノ蔵 スパークリング純米酒」を推します。
登場人物
日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート。酒と花を自在にあやつる能力者。
休日は山を登り川を渡り海で石を拾う。意図せず人をしみじみとさせる。
キリン、ナンバープレート、国旗を愛好。混沌とするものごとを見やすくまとめることができる。
サイト編集部員で当企画の仕切り役。持ち前のカンの悪さから手土産で失敗し続けてきた。
ふだんギリギリ買わないラインのお酒
JUNERAY:
これは私のプランの本質なのですが、「ふだんギリギリ買わないラインのお酒」ってかなり喜ばれることがあるんですよ。
古賀:
プランの本質……!
3yk:
正座!
JUNERAY:
私の推し手土産はこちら 一ノ蔵 スパークリング純米酒です!
ハナウタ:
スパークリング純米酒!
古賀:
語感がもう強い。これは盛り上がり必至。
JUNERAY:
微発泡のにごりのお酒です。 日本酒が苦手な方も飲みやすいと思います!
3yk:
華やか~!
ハナウタ:
わかりやすい。
古賀:
瓶がまためっっっちゃくちゃにかっこいい。手土産は見た目も大事だものなあ。
必殺技「自分の出身地の酒」
JUNERAY:
相手がお酒を飲む人だと分かっているときに使える必殺技がありまして、それが「自分の出身地の酒を持っていく」、これです。
ハナウタ・3yk・古賀:
おおー
ハナウタ:
歓声が。
3yk:
日本酒って飲み慣れてないと自分で選ぶことすらままならないので、おすすめされるのありがたいですね。
古賀:
そもそもそれが本当にそう。
JUNERAY:
このスパークリング日本酒も1500円くらいで買えて、けっして高価なわけではないんですよ。
古賀:
安いんですよね、びっくりしました。
JUNERAY:
でも「これ、地元のお酒でして…」って手渡されたら、なんかいいものもらったかも!って気持ちになっちゃうなあと思いまして。
古賀:
あっ! なるほど、地元から「持ってきた」みたいな雰囲気になるんだ。
JUNERAY:
同じ理屈で、手土産を用意する時間があるときは仙台のお菓子をどこかで調達します。
ハナウタ:
初対面とかだと嬉しいですよ、“心のドアをひとつあっちから開けてくれた感”が。
古賀:
そうだ、心をゆるされた感じがするんだ。
JUNERAY:
地元のものを持っていくって、自己紹介になるんですよね。
古賀:
よろしくね、というメッセージ。
3yk:
おみやげからもうコミュニケーションが始まってるんだ。
古賀:
うわー、好きになってしまう。
JUNERAY:
今回みたいなスパークリングの日本酒だと「お酒詳しくないんですけど、珍しいなーと思って!」みたいな感じでカジュアルに渡せます。
3yk:
たしかに、受け取り手への優しさもある。
古賀:
そうか、本気が伝わっちゃうと、ちゃんと味を解って的確な感想を申し伝えねば……みたいに思わせてしまうのがお酒の難しいところだったりしますよね。
圧倒的殺し文句「乾杯用です!」
JUNERAY:
あと、元バー店員の知恵袋なのですが、シュワシュワのお酒は「乾杯用です!」って言えます。
ハナウタ:
説得力がある。
JUNERAY:
真面目に感想とか言わなくていいから楽しく乾杯しよう! という空気に持っていける。
あっ、もちろん一ノ蔵のスパークリングは料理との相性もいいので、後日家主さんだけでゆっくり食事しながら飲んでいただくこともできるすぐれものです。この泡の感じだと開けてからしばらく続くんじゃないかと、ゆっくり楽しめると思います!
ハナウタ:
気構えなくていいのはうれしい。
古賀:
これは大事なことですよ、すごく大事。行動を規定するのは逆に自由を与えるとよく言いますよね。ホストに「いつ開けようかな……」と考えさせずにすむ。
3yk:
そこまで考えつくされているなんて…!
JUNERAY:
受け取ったものをどう扱っていいかまで暗にアドバイスができるの、貰い手側だったら助かるな~と思っております。
古賀:
やべえ、完璧や……!!!
瓶内二次発酵です!
ハナウタ:
飲みたい、味は!!味はどうですか!!!
JUNERAY:
味はとてもうまいです!!!! さすが一ノ蔵!!!! 南国のフルーツやメロンのような香りが印象的で、ほんのり甘みと酸味のバランスがとてもよいんですよ。
ハナウタ:
スパークリング日本酒というと、ぱっと「澪」とか甘めのものを思い出します。
JUNERAY:
スパークリングの日本酒って、ここ数年でじわじわ流行っているのでよく見かけるのですが、だいたい甘いんですよね。このスパークリング純米酒はしっかりドライです。
ハナウタ:
あーそれはうれしいー。
JUNERAY:
ドライな方向性のスパークリングってあんまりないんです…! シュワシュワで飲みやすいし、味はしっかりドライな日本酒って、いいとこどりなんですよ。
それから、これはお酒好きの読者さまへのインフォメーションですが、なんと瓶内二次発酵です!
ハナウタ:
びんないにじはっこう?
古賀:
びんない……にじ……?? ありがたいといことだけは伝わりますね……。
JUNERAY:
わかりやすく言うと「シャンパンと同じ製法を使用している」感じです。
古賀:
えっ、そんなことが日本酒で可能なんですね……!
JUNERAY:
ね! 日本酒でも微炭酸のまま瓶詰めされるものはあるのですが、それとも種類が違うんですよね…。
ハナウタ:
そうなると…どんないいことが…。
JUNERAY:
瓶内二次発酵だと泡がきめ細かく、泡のもちもよくなる傾向にあります。
3yk:
合わせる料理とかも変わりますか?
JUNERAY:
料理はわりとなんでもいけると思いますよ! シュワシュワのお酒って、それこそスパークリングワインとかビールみたいな気持ちでいつでも開けられるものだから。
3yk:
ますます持っていきやすい!
サイトが雄弁なのも安心
ハナウタ:
サイトのテンション高めなの良いですね。
古賀:
ほんとだ。
>どうしてこんなに料理に合うのか…米のポテンシャルを再認識させるオールマイティなスパークリング純米酒
カーディーラーみたいなテンション。
ハナウタ:
そう、大泉逸郎の『孫』みたいなことになってるんですよ。
古賀:
「なんでこんなにかわいいのかよ」
ハナウタ:
「どうしてこんなに合うのかよ」
JUNERAY:
「どうしてこんなに料理に合うのか…」って公式が推してくれると贈る側としては安心感ありますね。
ハナウタ:
我々としてはJUNERAYさんがすすめるなら、という説得力がとてもある……。
JUNERAY:
あ、サイトをご覧でしたら、一ノ蔵はこのあたり(新伝統酒「ひめぜん」)もおすすめです!
3yk:
また雰囲気がガラッと変わりますね。
古賀:
スパークリング純米酒はかっこいいラベルでしたが、こちらはかわいい……!
JUNERAY:
ひめぜんは甘酸っぱい銘柄で、日本酒にしてはアルコールもかなり低めです。
古賀:
アルコール度数が低め、それはちょっと安心感!
3yk:
集まりによって使い分けできる!
JUNERAY:
送る側のエゴになっちゃうのですが、地元のものを持っていって喜んでもらえると超~嬉しいんですよね~。
ハナウタ:
JUNERAYさん、実は初対面は3、4年くらい前なんですけどその時もお酒を手土産に持ってきてくれていて、めちゃ美味しかったんですよね。
JUNERAY:
そういえばそんなことがありましたね!
古賀:
酒を手土産にし続けている……。
ハナウタ:
みなさん、まちがいないですよ。
古賀:
信頼。
3yk:
安心!
JUNERAY:
一ノ蔵は超有名どころだから都内の酒屋さんでも買えます! 急な手土産対策にもおすすめ!
古賀:
今回のおすすめの切り口として、みんな地元の酒を上手く選ぶとよいぞよ、というのがひとつありますが、でもなんも考えず全国の人がこの一ノ蔵のを持っていっても間違いない。
渡すときのセリフという困難
3yk:
シュワシュワのお酒でパーティーを始める、覚えました!
古賀:
そして乾杯しよう。
JUNERAY:
「乾杯用にお酒買ってきました」は無敵ワードかもしれないですね。
3yk:
手渡すときに何ていうかから困りますもん。
JUNERAY:
たしかに!なんか渡す時に照れちゃうことありますよね。
古賀:
これ、リピートアフターミー案件ですね……。潜在的な我々の悩みが解決とともに浮かび上がりました。
ハナウタ:
覚えとこう。
古賀:
イディオムとして覚えましょう!
JUNERAY:
心の単語帳にそっと加えていただけたら…。
ハナウタ:
「乾杯用にお酒買ってきました」
3yk:
「乾杯用にお酒買ってきました」
古賀:
セリフまで解決するJUNERAYクオリティ。
登場人物
日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート。酒と花を自在にあやつる能力者。
休日は山を登り川を渡り海で石を拾う。意図せず人をしみじみとさせる。
キリン、ナンバープレート、国旗を愛好。混沌とするものごとを見やすくまとめることができる。
サイト編集部員で当企画の仕切り役。持ち前のカンの悪さから手土産で失敗し続けてきた。