ボクシングのWBO世界スーパーフライ級王者・井岡一翔(32)=志成=が2021年9月1日、東京・大田区総合体育館でタイトル戦を行い、挑戦者フランシスコ・ロドリゲス(28)=メキシコ=を3-0の判定で下し3度目の王座防衛に成功した。
金平会長「端的に言うと全体的にキレがなかった」
試合は3人のジャッジがそろって116-112の4ポイント差で井岡を支持したが、専門家はこの一戦をどのように見たか。J-CASTニュース編集部は、協栄ジムの金平桂一郎会長(55)に分析してもらった。
戦前、ロドリゲスの試合映像をいくつか見たという金平会長は「井岡選手を揺るがすほどの力はないと思った」とし、「ロドリゲスのボクシングはガチャガチャくるが、井岡選手の嫌いなタイプではないと思ったので、試合は圧倒的な内容で井岡選手の勝利だと予想していました。KOもあると思っていました」と語った。
試合の序盤はロドリゲスが積極的に前に出て仕掛け、井岡が受けて立つ形になった。井岡はロドリゲスのやや強引な攻めに苦しむも、タイミングよくボディーを合わせ徐々に流れを引き寄せていった。
金平会長は井岡の序盤の動きについて「端的に言うと全体的にキレがなかった」と指摘し、「井岡選手は正面から切り込んでくる選手はうまくさばくので、序盤にボディーが一発決まったのを見て中盤に仕留めるかと思いましたが、相手のペースに付き合ってしまった」と語った。