TikTokの親会社が世界3位のVR企業「Pico」を買収してVR業界に進出

2021年08月31日 12時30分
メモ

動画共有サービスTikTokを運営するByteDanceが、VR市場で世界3位のシェアを誇るVR企業・Picoを買収したことが報じられています。

TikTok owner ByteDance acquires Pico and takes first step into VR
https://www.cnbc.com/2021/08/30/tiktok-owner-bytedance-acquires-pico-and-takes-first-step-into-virtual-reality.html

TikTokが買収したと報じられているPicoは、4Kディスプレイを搭載したスタンドアロン型VRヘッドセット「Pico G2 4K」や企業向けVRヘッドセット「Neo 3 Pro」などを展開するVRヘッドセットメーカーです。IDCの調査では、Picoは「Oculus Quest 2」や「Oculus Rift S」を展開するOculusや、中国に拠点を置くDPVRに続いて業界第3位のシェアを確保しているとされています。

ByteDanceは今回の買収取引の規模を明らかにしていませんが、CNBCに対して「Picoのハードウェア技術やソフトウェア技術およびチームの才能と深い専門知識は、VR市場への参入とVR分野への長期投資の両方に寄与します」と、買収の手応えを語っています。加えて、CNBCはByteDanceが2021年3月にゲーム開発企業・Moontonを40億ドル(約4400億円)で買収したことを挙げて、ByteDanceが事業の多様化を推し進めていると指摘しています。

また、VR関連メディアのUploadは、Picoが展開しているVRヘッドセットの仕様がスタンドアロン型VRヘッドセットのOculus Questシリーズに近いことに着目して「ソニー・Valve、HTCなどの企業は優れたVRヘッドセットを製造していますが、それらはPCやゲーム機などの高価なマシンに接続する必要があります」「ByteDanceによるPicoの買収は、Oculus Questに競争相手をもたらす可能性があります」と主張しています。